てっちゃん

君はてっちゃんを見たか!


レールの世界の妖精たち
(051022)

・八ヶ岳の山の妖精のように、てっちゃんはすぐ君のそばにいる。その姿はかすかに見えたかと思うと消える。てっちゃんは、鉄道の世界に生きる妖精たちだ。今日も一日、機関車を走らせる怪しいおじさんたちなのだ。
 財界の大物などに同志がいるにもかかわらず、てっちゃんの存在は地味である。いい年して電車、機関車を走らせて喜んでいるのだから、世間的にはメジャーになりっこない。しかーし、てっちゃんの多くは子供のころからの「てっちゃん」なのである。幼少期は機関車1台買うこともできなかったが、年を食うと、電気機関車ぐらい買えるようになる。だから年を食ってから本物のてっちゃんにならざるを得ないのだ。
 写真=客車を引く交直流の強力電気機関車、EF81なのだ。


・てっちゃんと一口で言うが、その裾野は、富士山より広い。ご存知、鉄道の写真を撮るカメラ専門のてっちゃん(てつカメとでも言うのか)から、模型の運転、部品集め、旅行専門、動力関係にやたらに詳しくて、蒸気機関車の設計図を持っていたりする「JRもひれ伏すてつの神様」やメカ専門てつ、貨物のダイヤを暗記している「ダイヤてつ」、走行音の「録り鉄」などなど。「EF58の○号機はどこどこ機関区に○年まで配属されていた」なんてサラッと言うやつもいるのだ。
 写真=昭和の名機、D51は行くのだ。




碓氷峠鉄道文化むら
(020310)

 上信越道を軽井沢インターへ急ぐ。インターから無料になった軽井沢バイパスをひたすら下る。横川駅直前に碓氷峠鉄道文化むらがあった。懐かしの旧型電機機関車、蒸気がある。

・右はEF58。東海道線でツバメなどを牽いていたが、その後高崎線などに移った。高崎線では焦げ茶色のボディーだった。高崎から上野までのほぼ直線をぐいぐいと牽引する姿はたくましかった。今では、レールと接する車輪の接地面が赤さびでじゃりじゃりになっているのが寂しい。



・EF58の運転席。機関車の中は、まさに鉄のかたまり。左の窓際に、ビニールの肘掛け棒が据え付けてあるのが、唯一機関士の姿を思い起こさせる。



・EF58の車体に付いているプレート。昭和33年、富士電機製。高度成長の前、まだ、戦後の痕跡が残っていたころの製造。



・右は碓氷峠を重連で行き来していたEF63。



・D51。



北陸新幹線の十月開業に伴い、信越線・軽井沢=横川間が廃止となる。もったいない話だがそうなってしまった。
そこで、廃止前に碓氷峠越えに活躍している電気機関車・EF63の運転を記録に残そうとする鉄道ファンが沿線に集まっている。
EF63は、急坂で列車を後押しして軽井沢まで運ぶ。昔はアプト式のレールと電気機関車でゆっくりゆっくり列車を持ち上げたが、EF63は大馬力で登りの軽井沢まで20数分、下りの横川まで30分前後で運転する。その運転は力強い。冷却用のモーターのゴーーという音が武者震いのようだ。しかも重連(二両で運転)の姿がこたえられない。
(1997年8月17日)



★(左)横川から軽井沢に向け、列車を押す機関車。
(右)軽井沢から下ってくる機関車。あさまなどの列車のブレーキだけでは、急坂で暴走するおそれがあるので、機関車が強力なブレーキの役目を果たす。レールに吸い付く電磁ブレーキも装備している。それでも昔、機関車だけで回送中、暴走して脱線転覆する事故があった。とんでもない急な坂だというわけ。



★(左)横川駅で機関車を見る人たち。
(右)横川駅全景。



★アプト式のラックレール(二本のレールの間にあるギザギザの直線歯車)を分解して、溝のふたに利用している横川駅前の商店街。




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