名車EN400

名車EN400(旧バルカン)の悲劇

(97年12月9日)


EN400は、並列ツイン400CC。数年前まで黒い車体のいかにも地味なアメリカンで、これまたいかにも不人気車という印象であった。
しかし94年版ころだったか、車体をグリーン系に塗り直し、若干のバージョンアップもしてアメリカンブームに投入した。ホンダのスティード旋風にとりあえず「どろなわ」的にこたえるための「まっ、今年はこれでお茶を濁すかーー」ってな感じであった。
その証拠に、95年版(だと思う)には、新型バルカンが登場。これは旧バルカンと似ても似つかぬ街乗りのアメリカンで、スティードを十分意識したものだ。
実に情けないのは、ホンダ、ヤマハを意識して馬力も33馬力、ドラッグタイプに改造を期待しているような雰囲気のあんちゃん仕様に成り下がったのである。
しかも「バルカン」の名称は旧バルカンから奪い、新型あんちゃん仕様のバイクに「バルカン」と付けてくれた。旧バルカンは、いまや「EN400」と呼ばれている。
しかし、ここでよく考えてみよう。94年型のグリーンの旧バルカンは、一年しか製造されなかったはずだ。しかも94年で製造中止しただろうから、旧バルカンの最終バージョン。希少車と言える。あんちゃん仕様のバルカンとはちょっと出来もちがう。
たとえば馬力は、あんちゃん仕様の33馬力に対し「43馬力」、ハイウエイの山坂を高速で楽々走り抜けることができる。高速ツアラーの面目躍如、へたなレプリカはあおられます。ZZR400のアメリカン版のようだ。
次にあんちゃん仕様のバルカンの車重はたしか200キロを超えて、まるで800と同じではなかったか。400でその重さはないだろう。たくあん石じゃないんだから。重さだけ「大型」してどうする。旧バルカンは190キロ前後で、その点でもバランスは良い。
エンジンは好調で現在4万キロに迫りつつある。高速での安定感はピカイチ。大人のバイクである。カワサキは、売れ筋狙いだけでなく、味のあるバイクも大事にしてくださいよーー。

★このバランスのとれた姿は、バイクのあるべき姿を示しているのであるぞ。
   ※燃費 リッター23キロ  ※タンク容量 11リットル
   ※駆動 ベルトドライブ(チェーンではありません)

 


★サイドバッグはドイツ製の喰らうざーではなくクラウザー。一度使ったらやめられません。さすがドイツ製、妥協しない強さと使いやすさ。ワンタッチで取り外しできます。カギが四カ所もついている。雨も入らない。容量は左右合わせて50リットル。1週間ほどのツーリングに最適。おみやげもいっぱい持って帰れます。


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