- ブーツフィッティングのQ&A -

ブーツフィッティングのQ&Aです。お申し込みになる前に必ずこちらもお読みください。

Q 01 部分フィッティングとフルフィッティングでどちらを選んだらいいのかよくわからない

部分フィッティングとフルフィッティングの違いは、例えていえば肩こりに対してとりあえず湿布を貼るという対症療法と、肩こりの原因が姿勢の悪さや背骨の歪みにあった場合そこから変えていこうと考える整体的アプローチの違いとでも言えば分かりやすいかもしれません。

要はお客様が何を望んでいるかということですが、お客様が問題の原因を把握しているかどうかによっても違ってくると思います。以下に部分フィッティングとフルフィッティングそれぞれ考えられるケースを2例ずつ揚げてみました。

  • 部分フィッティング

    例1)
    当たりによる痛み等に対して「とりあえず何とかしてくれ」という切羽詰ったケース。このケースではおそらく前述のような対症療法的なイメージを持っていらっしゃる方がほとんどだと思います。
    例2)
    大筋ではきちんとしたフィッティングが既に為されているものの部分的にもう少し調整の必要を感じた場合。この場合も本来はまたお店に持っていって再調整してもらうのが普通ですから、緊急を要するケースと考えていいのかも知れません。
  • フルフィッティング

    例1)
    ブーツに何か問題があるのかどうか、あるいはどういう問題があるのかそもそも自分ではよくわかっていないケース。このケースでは顕著な自覚症状がない場合が多いと思われます。
    例2)
    部分的にシェル出しをやってもらったことなどもあるが、根本的な問題解決に至っているのか疑問に感じたり、至っていないことに薄々気付いているケース。また、レベルの高いフィッティングを経験したことがあるけれども値段の安さに惹かれてくる方もいらっしゃるかもしれません(そこまで信用していただけたら大変光栄です)。

察するに部分フィッティングを考えていらっしゃるお客様は急を要する場合が多いのではないでしょうか。しかしながら部分フィッティングをご希望されていらっしゃったお客様に対してもフルフィッティングをお勧めすること多々あろうことは予想されます。カウンセリングの中で十分説明いたしますが、私共にどこまで任せていただけるかも含めて最終的にはもちろんお客様のご都合と判断を尊重いたします。

Q 02 フルフィッティングとは実際どのようなことをするのですか

実際の作業自体は一般的によく行われているように、熱可塑性を利用したシェルの再成型や、ルーターによるシェル内側の削りまたはそれらの併用となります。それらの加工方法は別段目新しいものではありませんし、仕上がったブーツを一見しても何をされたのかよくわからないぐらい「普通」に見えることも多いと思います。

それらの作業によって何を目指すのかということがフルフィッティングの肝心なところで、

一言で言えばニュートラルポジションを取れるようにすることです。

スキーブーツにはいちばんスキー運動がしやすい、足が納まるべきところというものがそれぞれ設定されています。そこに足が自然な状態で納まらないと一番スキー運動がしやすい「素」の姿勢、つまりニュートラルポジションが取れなくなって可動域が制限されるだけでなく、運動の可動軸そのものにずれが生じることによって、当たりや関節の痛みなどの障害も起きやすくなります。また、力の伝達と衝撃の吸収というスキーブーツにとって大事な性能も十分生かすことができません。

スキーブーツそれぞれの特徴とスキーヤー個々人の組み合わせによって、足がねじれて入ってしまって痛みや痺れが起きているというのは実はよくあることで、こういったケースでは単純に局部の当たり出しをすれば一時的にはよく感じられることもありますが、しばらくするとまた痛みがでて結局いたちごっこになったり、どこか別の場所が痛くなったりと根本的な解決にはつながらないことがほとんどです。また痛みなどの自覚症状がないほうが実は危険な場合もあり、知らず知らずのうちに体に余計な負荷をかけていて重大な障害につながりやすいということもあるのです。

ですからフィッティングを行う際にまず考えなければならないのは

  • 問題の本質がどこにあるのか見極めること
  • スキーヤーの運動を最大限発揮できるようにすること
  • 各スキーブーツの特徴・性能への理解

ということだと思います。

お客様にもこれらの要素を理解していただくことは快適なスキーへの近道の一つと考えます。フィッティングの際、お客様にとって必要な情報・為になる知識はできるだけ提供していきたいと考えています。

Q 03 フルフィッティングをするとフィット感はよくなりますか

結果的にそう感じていただけることは多いです。ただしフルフィッティングは言葉こそ「フィッティング」という言葉を使っていますが、いわゆるフィット感の向上を目的として行うものでもありません。


フィット感や快適さをどういうものと捉えているかで違ってくると思いますが、例えば足を締め付けるものをフィット感と思っている方の場合は緩くなったと感じられることもあると思います。またフィット感とは直接には関係ないかも知れませんが、適切なフィッティングを施すと以前より運動しやすくなります。結果ブーツがより柔らかく感じられるようになって、なんとなく物足りなく感じるようになる方もいらっしゃるのも確かです。

人それぞれの感じ方考え方は尊重すべきところは尊重しなければなりませんが、おそらくフィット感と呼ばれる物を第一義に考える方には、「過剰な締め付けをしなくても滑ることができる」という発想を持っていただくことも必要なのではないでしょうか。

体験していただければ話が早いのですが、フルフィッティング後のブーツの第1,2バックルを半開放にしてゆっくり滑ってみると、意外に「普通に滑ることができる」ことがわかると思います。勿論スピードを上げるとブーツの強度を保つためにバックルはきちんと締めなくては危ないですし、バックルを締めないでずっと滑ることは体にとってもよくはありませんが、フルフィッティングの目的とするものがよくわかっていただけると思いますし、フィッティングがうまくいっているかどうかの評価の目安にもなります。


フィット感というものを第一義に考えると、静止状態の足の形を忠実に再現すればいいのかもしれませんが、フルフィッティングの目的や手法はそのようなところにはありません。もちろん当たりなどの痛みを取り除かないということではありませんし、最後に頼りにしなければいけないのはご本人の感覚的なものなのですが、Q02でお答えしたように目指すところはスキー運動におけるインターフェイスとしてよりよく機能させることにあります。

いわゆるフィット感という要素でも概ね満足していただけることは多いですが、どう感じるかはご本人しだいで、少なくとも第一義的なものではないことはご理解ください。

Q 04 インナーブーツの加工はしないのですか

インナーブーツによる調整は基本的に行いません。

例えばかかとがゆるい場合に暫定的にパット貼り等で対処させていただく場合もありますが、これはユーザーレベルでも十分可能な作業です。ただし、貼る場所や貼り方によっては足の入り方が変わったりする悪影響が出る場合もありますので、その場合はお客様ご自身でも微調整・再調整ができるようにあわせてご指導させていただきたいと考えています。こちらではそのような場合でも基本的にはシェルによる調整を第一に考えています。

巷でよく耳にするインナーブーツの加工は、そもそもシェルで対処すべき問題であったり、サイズやブーツ選びの問題であったり、フィッティングの範疇を超えた加工やサービスであったりすることがほとんどではないかと認識しています。

Q 05 スキーブーツの販売はしていないのですか

していません。

Q 06 インソールの作成はしていないのですか

現在本格的にはインソールの作成はしていません。

満足度の高いインソールの作成システムは非常に高価で、残念ながら今のところ手が出ない状態です。かといって中途半端なものを導入するのも、お金を頂くとなると心苦しいものがありますし、メーカーも本意ではないと思います。例えば将来、年間を通してフットケア・サービスを提供できるような環境が整えば(要するに数を捌ける目処が立てば)可能かもしれません。


本格的なシステムの導入はしていませんが、シダスのプレモールドタイプ

  • ウインタープラスプロ  (12-17モデル 9,612円) sizeXS,S,M,L
  • ウインタープラススリム (12-17モデル 9,612円) sizeXSのみ

のお取り扱いはしています。この商品はあらかじめ形ができているタイプでそのままでも使用可能ですが、足に合わせて熱成型することもできますので必要に応じて調整することもいたします。ただし常時全サイズを在庫しているわけではありませんのでご希望の方はあらかじめお問い合わせください。


仕様につきましては以下のメーカーページをごらんください。

http://sidas.co.jp/products/sidas.html

12-16 ウインタープラスプロ
つま先の厚さ4mmの薄めのベース。スノースポーツに適した硬さとねじれの強さを持たせたお勧めインソールのひとつです。つま先がしなやかなのでテレマークやクロスカントリーにも使えます。
12-16 ウインタープラススリム
ウインタープラスプロよりもさらに薄く中足部もややスリムなタイプ。強化パーツの形状も弱冠違いますが、XSサイズはこのモデルでも対応いたします。

カウンセリングの結果、インソールの購入または調整のみで済むというケースも有り得ます。この場合、フィッティング代は頂かずにインソール代または調整料のみ頂きますが、最初からインソールの購入または成型のみを目的とするご依頼については基本的にお断り申し上げます。ただしブーツフィッティングの際に、インソールを併せてご購入いただいた方または持込インソールで調整した方で、足が変化した、インソールがへたった、不注意により変形させてしまったなどの理由により合わなくなった場合は、可能であれば調整料2,000円で再調整することも致します。


スノーボードのソフトブーツ用にはインソールのみの販売も承っております。お問い合わせください。ただしブーツをお持ちいただかないと販売はいたしませんのでよろしくお願いいたします。


ポスティング(いわゆるブロック加工)は行いません。ポスティングを前提とするならば、素材・パーツから選びなおして個々に合わせたフレックス・トーションの調整をする必要があります。またあくまでも私的な見解ですが、現在のシダスの商品展開からするとポスティングを前提とせずにモデューロベースで選択していったほうが、シダスらしいしなやかさを保てることができていい感じだとも思います。

強度的な要素を抜きにして特にポスティングが必要と思われる方には、普段履き用インソールも含めたフットケアも考えていただく必要があります。そのような方にはインソール作成設備とケアの充実した最寄のお店または施設で作成されることをお勧めしています。

運動靴を含めた普段履き用の熱成型できるタイプにつきましては、スキー・スノーボード用よりも遥かにシビアな要素があり、体の様子にあわせて定期的に再成型できる環境があることが必須です。特に初めてインソールを作成される方の場合、足や用途に合った靴の選択の仕方も含めて最初のうちはこまめなケアが必要になることが多いです。例えばシダスであればモデューラボやポディアテックが設置してあるお店または施設をご利用いただくのがよろしいかと思います。


お客様お持ちのカスタムインソールにつきましては、そのインソールの使用を前提としてフィッティングを行うかどうかの判断はこちらに一任させていただきます。ノーマルな純正インソールに一旦戻して、何らかの形で新たに作成することをお勧めまたはお願いすることも有り得るということです。また、お客様お持ちのインソールを使用する場合でも、そのインソールにこちらで多少手を加える可能性もあります。

カスタムインソールは誰がどういう目的と狙い(どういう機能性を持たせるか)および過程で作ったのかということがとても大切で、本来第三者が勝手に手を入れるべき物ではないのですが、あまりにも極端な作り方をしている物やへたって本来の機能が既に失われたと思われる物等についてはお客様への説明・了解の下、ごにょごにょと裏技なども駆使して修正を入れることもあるということです。


インソールに関しては非常に繊細な要素が多いため、お客様のご希望よりもこちらの判断を優先させていただくことが多くなりますことをご了承ください。


- 参考Link -

機能性インソールとしてよく知られたもの

(少なくとも日本で入手可能でスキー用として使えそうな商品があるもの)

フランス系

SIDAS
http://www.sidas.com/
http://sidas.co.jp/

北米系

SUPERfeet
http://www.superfeet.com/
http://www.superfeet-jp.com/
BI-OP
http://www.bi-op.com/
http://ohi-jp.com/
Foot Fix
http://footfix.com/
Amfit
http://www.amfit.com/
http://www.asics.co.jp/amfit/ (ページ消滅。asicsサイト内からASICS STORE,RUNNING LAB,取扱店検索などを参照してください。)
Spenco
http://www.spenco.com/
http://www.thorlos.co.jp/
SOFSOLE
http://www.sofsole.com/
http://www.muellerjapan.com/
SHOCK DOCTOR
http://www.shockdoctor.com/
http://www.shockdoctor.jp/
New Balance
http://www.newbalance.co.jp/

北欧系

Finsole
http://www.finsole.com/

ドイツ系

BIRKENSTOCK
http://www.birkenstockjpn.co.jp/
FOOTDISC
http://www.currex.de/
http://www.currexsole.com/
Schein
http://www.schein.de/
pedag
http://www.pedag.de/en.html

日本

PRESS CONTROL
http://www.presscontrol.co.jp/
POWER+ Balance+
http://www.hoshino-kikaku.co.jp/
BMZ
http://bmz.jp/
Ba2ne
http://ba2ne.com/

日本SORBO系

FOI
http://www.ftex.org/side/kamoku.html
(詳細は「FOI 足底板」でweb検索してみてください。)
DSIS
http://www.sorbo-japan.com/
http://www.orthotics-society.or.jp/

他にも色々あると思いますが、地域によってそれぞれ方法論の相違があるのも興味深いところで、現在のところ日本では医学・理学系の人はドイツ的な考え方、スポーツ系の人はフランス・アメリカ的な考え方の人が多い気がします。

いずれにしてもスキー用・普段履き用ともに、よくお店の人の話を聞いて自身との相性も吟味して選んでいただきたいと思います。私は現在スキー用にはシダスを使用していますが、普段履き用も含めて他のメーカーの物もいくつか試したりしているのでご相談に乗れることはあるかもしれません。

Q 07 なぜノーマルインナーでないといけないのですか またフォーミングインナーの作成はしないのですか

このことに関してはサーモインナーとウレタンおよびシリコンフォーミングインナーとを分けてお話しする必要があります。


フルサーモインナーのブーツにつきましては新しい内は1,2回の作り直しが効く素材であることを考えればお取り扱いしたいところではありますが、現在残念ながら成型するための機材(オーブン)を所有していません。早急に解決したい問題ではありますが、現状ではシェルの成型をいたしましてもインナーブーツの成型は別の人に委ねなくてはならないということです。こうなると問題が発生した場合の原因の切り分けが困難になるとともに、お客様には余計な手間とご足労をお願いしなくてはならなくなるのは容易に想像がつきます。成型できる環境を用意することにつきましては現在検討中ですので、何卒もうしばらくお時間をください。

部分的にサーモフォームの入ったインナーブーツがセットされた物につきましては、シェルのフィッティングをお引き受けしております。このタイプのインナーブーツは通常は数日掛けて足に馴染ませるものを早く(30分ぐらいで)潰して馴染ませようとするだけのもので、とりわけ成型をしなくてもそのまま問題なく使えます。つまりノーマルインナーと同じ扱いになります。


次に、ウレタンフォーミングおよびシリコンフォーミングのブーツについてですが、お断りする理由はいくつかあります。作り直しの効かない物であることから、主に責任の所在がどこにあるのかがやはり問題になります。箇条書きにしますと以下のようになります。

  • 私共ではフォーミングを含めてインナーブーツの販売はしていないこと。つまりインナーブーツ作成の責任をこちらでは負えない、またノーマルインナーを持っていない方に対応できないということです。
  • シェルの加工のみをしてその後別の人の手によってフォーミングされた場合、前述したように問題が発生した時に原因と責任の切り分けが困難になること。
  • フォーミング作業も合わせて依頼された場合、持ち込まれたフォーミング液の保管状態についてこちらではわかりかねること。
  • 既にフォーミングされたインナーブーツを使って問題が発生している場合、後でシェル加工を依頼されても根本的な問題の解決に至らないことが多いこと。

などです。


フォーミング済みのブーツが痛くて駆け込んで来られたお客様にそのままお帰りいただくのは忍びないですから、応急処置的なシェルだしなどの対応はさせていただきますが、あくまでも応急処置であることをご承知ください。その際に根本的な問題の解決にはどうしたらいいのかも合わせてお話はできると思います。

ウレタンおよびシリコンフォーミングで作る場合の手順は、通常先にシェルの成型をして足の入り方を整えておいてからフォーミングをします。フォーミング自体は痛みを取ったり足の入り方を変えるためのものではなく、ただ単により隙間を埋めるということが本来の目的です。よくできたフォーミングインナーの快適さを否定するものではありませんが、隙間を埋めることのメリットとデメリット、作り直しが効かないことなども含めてよく吟味してフォーミングが必要かどうかをご検討ください。


- 参考Link -

フォーミングインナーブーツあれこれ

SIDAS  http://sidas.co.jp/products/innerboots.html
定番ですね。
FG PRO  http://www.fgpro.net/
ウレタンフォームインナーは革外皮。サーモインナーはライケル時代からお馴染みのフランスPALAU製。特にサーモインナーはこれがいいという人が多いです。
BOOTDOC  https://www.boot-doc.com/
Wintersteigerグループ。インソールなどもありますね。
Zipfit  http://www.zip-fit.com/
シリコンフォーミングとコルクを使った熱成型インナーがあります。
REXXAM  http://www.rexxam.com/
インナー単体でカタログにも載っています。
INTUITION  http://www.xyz-net.co.jp/actionsports/index.html
K2 FTやSCARPAにも採用されているサーモインナーです。
Strolz  http://www.bfs-j.com/(←代理店降りた?)
(本国サイトは http://www.strolz.at/http://www.strolzskiboots.at/)
アトミックのフォーミングインナーは少量日本に入ってきてはいるようです。

Q 08 カント調整はしてくれますか

一般的によく言われている見かけ上のO脚やX脚に対する調整という意味であれば行いません。

このことに関しては、語る人によって言葉の意味、使われ方や何を見て言っているのかなど曖昧なことが多くて誤解を招きやすいため説明し難いのですが、少なくとも適切なフィッティングを施すと脛の角度がどうこうと言うような意味でのカント調整はほとんど必要なくなります。適切なインソールも併用すれば尚更です。スキーブーツは元々そういう様に設計されているということです。逆に言うと足が捻じれたような状態で入っていた場合は、土台から狂っているので上のほうだけを合わせようとしても意味がありませんし、アライメントすべてが狂ってきます。スキーブーツのヒンジの所についているカント調整ネジはいわゆるO脚やX脚への対応のためにあるのではないことをご理解いただく必要はあると思いますし、あわせてO脚やX脚といった現象が見られる原因と改善へ向けての指針は必要に応じてご説明したいとは考えています。


適切なフィッティングをした上で微調整をするならば、それは感覚的なものを中心に考えたほうがいいと思います。例えばスキーが回らない・回りすぎる、車でいえばアンダーステア・オーバーステアといった感覚があった場合に、ヒンジの所に調整ネジがついていれば動かしてみるのもいいかもしれません。ただしこの辺の感覚は雪質によっても相当変わってくると思いますのであまり神経質にならないほうがいいと思います。

Q 09 スノーボードブーツのフィッティングはできますか

おもにアルペンブーツへの対応ということと思われますが、現状ご満足いただけることができる機会は少ないのではないかと考えています。

まず最初にスノーボードブーツのフィッティングの実務経験が少ないことと、アルペンボードの経験そのものが少ないことは正直に申し上げておかなければなりません。ブーツのフィッティングを行う際は、お客様からの言葉を受け止めるのに理屈だけではなく私自身の感覚としてもある程度理解する必要があると考えています。スキーもスノーボードも同じ人間がすることですから全く別の方法論を持ち込まなければならないとは思えませんが、実経験の少なさからお客様が感じる感覚とのすりあわせにおいてまだそれ程自信を持てていないといったところでしょうか。

もうひとつ問題になるのは、現在販売されているアルペンブーツはサーモインナーとの組み合わせが圧倒的に多いということです。また、サーモインナーで満足できないアルペンボーダーの方は結局ウレタンのフォーミングを希望される場合が多いということも聞いています。フォーミングインナーの項でお答えしたように、残念ながら現在サーモインナーの成型・再成型もフォーミングインナーの作成もしておりませんので、対応できる機会は少ないのではないかと考えています。

もちろんこれらのことをご理解いただけたうえでご利用していただけるのであれば、これ程ありがたいことはありません。よろしくお願いいたします。


ソフトブーツにつきましては、ウレタンフォームのインナーに限り場所によっては削りによる当たり出しが可能な場合がありますので、お問い合わせください。この削りだしはホビー用のミニルーターでできます。ミニルーターを所持しているような趣味をお持ちの方であればご自身でもできてしまうと思いますので、やってみたい方にはちょっとしたコツなどをお伝えすることもできます。もっとも適切なインソールを使用すると案外当たりが出なくなることも多いので、まずはインソールについて検証または検討することが先だとは思います。

Q 10 テレマーク(プラスチック)ブーツのフィッティングはできますか

できますが、やはり市場を見るとサーモインナーがセットされた物がほとんどということがネックになると思います。

もうひとつ、私も含め周りにもテレマークスキーを楽しんでいる人間は多いのですが、どこか痛いとかどこを直してくれとかいう話をほとんど聞かないので、テレマークブーツのフィッティングについてまだ真剣に取り組んだことがないというのも実際のところです。ちなみに私の足は、アルペンスキーブーツはそのままでは絶対履けない足ですが、テレマークブーツでは古い使わなくなったスキーブーツのインナーと、プレモールドタイプのインソールを入れてそのまま使っています。それで何も問題を感じないまま使えてしまっています。

テレマークブーツというのは、もしかしたら問題があっても見えにくい道具ではあるのかもしれません。どちらかというと歩行系の運動に近く、ブーツも運動靴の感覚に近いこと。スキーの反応もルーズでアルペンスキーブーツに比べるとかなりゆったりした造りになっていること。サーモインナーが多いことなどが考えられる理由です。また乗り手の立場からするとテレマークスキーはいやというほど自分の体の癖が正直にでますから、それを甘んじて受け入れることから始めないと先に進めないということも関係あるのかもしれません。

いずれにしてもテレマークに対する見識も経験もまだまだ浅いのでお客様から学ぶことのほうが多い段階と認識しています。もし問題を抱えている方がいらっしゃれば是非お話を伺いたいですし、私共に出来ることがあれば出来るだけお力になりたいとは思っています。

Q 11 カウンセリングの時間をずらしたり、朝に依頼して夕方に引き取るようなことはできますか

お時間の融通は、スケジュールによりましては対応可能な場合もあります。ぜひお問い合わせください。

スキー場という場所柄からお客様の滑る時間をなるべく潰さないことと、私の指導員としての立場から昼間は出来る限りレッスンに入るお客様への対応に充てたいということで、このような時間設定になりました。何かと制約が多くてお客様にはご不便に感じられることもあるかと思いますが、なにとぞご理解くださいますようお願いいたします。