《表彰理由》
氏は、千葉大学医学部を卒業後精神科医として、精神障害者の医療と社会復帰とノーマライゼイションの推進に、先駆的かつ偉大な業績を残した。1962年の精神病院での全解放医療は、当時としては画期的なことと注目を集めたし、また川崎市内保健所でデイケア・社会復帰促進事業を実施し全国の先駆けとなった。更に患者会、地域家族会とその連合的な発足を支援された。また、施設ケアと訪問を一体化した地域ケアの仕組みを作ったことも大きな功績である。
1983年には全国精神障害者家族会連合会にて、精神障害者家族と障害者本人の全国規模のニーズ調査を実施したが、本調査は当事者が直接答える我が国初めての総合調査であり、当時進行していた精神衛生法改正作業に大きなインパクトを与えた。その後1991年に同連合会「全国精神保健福祉センター」創設にともない、全家連保健福祉研究所の所長に就任し、社会復帰・地域ケア・障害者本人の実情に則した研究調査等に幅広い業績をあげ、各界から大きな評価を得ている。 |
| 《略歴》 |
昭和02年 中国東北部南満州鐡嶺市に生まれる
昭和24年 千葉医科大学医学専門部卒業
昭和28年 千葉医科大学神経精神科教室研究生・副手など
昭和35年 聖マリアンナ会東横第三病院勤務
昭和43年 川崎市精神衛生相談センター所長
昭和46年 川崎市社会復帰医療センター所長
昭和52年 国立精神衛生研究所(現精神保健研究所)部長
昭和63年 日本社会事業大学客員教授
平成03年 中央大学法学部教授
平成10年 同退職
この間、(財)全国精神障害者家族会連合会嘱託、顧問
平成3年6月より同会各理事、厚生省公衆衛生審議会、横浜市精神保健福祉審議会、横浜市福祉調整委員会委員 |
| 《受賞》 |
平成05年 保健文化賞
平成06年 中央大学学術研究奨励 |
| 《著書》 |
『福祉の医学』 1973年(共著・一粒社)
『日本の精神障害者』 1988年(共著・ミネルヴァ書房)
『分裂病のリハビリテーション[精神科MOOK22]』 1988年(編著・金原出版)
『市民の精神医療』 1988年(共著・勁草書房)
『精神障害者保健福祉への展開−保健福祉ニードからみた到達点と課題』
全家連保健福祉研究所 1993年(共著・相川書房)
『横浜市精神障害者地域作業所連絡協議会:共にいきる社会を求めて』
1993年(監著・相川書房)
『精神障害者の地域福祉』
1997年(日社大を囲む地域連絡会・全国精神障害者家族連合会共編 ・相川書房)
『精神障害を生きる』 1998年(現代のエスプリNo367編集・至文堂) |