《表彰理由》
氏は、上智大学で教鞭をとりながら「死生学」という新しい概念を確立するとともに学問として定着させ、ライフワークとして「死への準備教育」(デスエデュケーション)を積極的に展開し、日本に於ける死に関する学問と教育に寄与された功績は誠に大きい。1982年から始まった「生と死を考えるセミナー」は、大反響を呼び回を重ねている。その中から生まれた「生と死を考える会」は全国各地に普及拡大し、氏は現在も全国協議会会長として活躍されている。
老いや死をタブー視しがちな日本社会に、悲嘆教育(グリーフ・エデュケーション)の大切さ、宗教の関わり、「第三の人生」の課題なども丁寧に問題を提起されつづけてきた。また、終末期医療や尊厳死の問題にも早くから取り組まれユーモア教育の必要性を提唱されるなど、その先駆性は内外から高い評価を得てきている。より人間らしく生きるために、死を正面視する新しい文化の創造も唱えている。これらは人類にとって普遍的なテーマであり、長年の努力が実って21世紀に引き継がれることになる。
受賞講演全文 |
| 《略歴》 |
1932年ドイツ生まれ。フォーダム大学大学院(ニューヨーク)で哲学博士(Ph.D.)の
学位を取得
1959年来日 現在上智大学で「死の哲学」などの講義を担当。生と死を考える会
全国協議会会長
1975年 アメリカ文学賞(倫理部門)
1989年 第3回グローバル社会福祉・医療賞受賞
1991年 全米死生学財団賞受賞 第39回菊池寛賞受賞
1998年 ドイツ連邦共和国功労十字勲章授与
1999年 第15回東京都文化賞受賞 |
| 《著書》 |
《主要著作》
『死とどう向き合うか』 NHKライブラリー
『ユーモアは老いと死の妙薬』 講談社
『第三の人生』 南窓社
『旅立ちの朝に』(曽野綾子氏共著)新潮文庫
『<叢書>死への準備教育』(全3巻)メヂカルフレンド社
『三人寄ればニッポンが見える』(鼎談)旬報社
『<突然の死>とグリーフケア』『日本のホスピスと終末期医療』他<共著>
『生と死を考えるセミナー記録シリーズ』6冊など 春秋社 他、多数
《ビデオ・カセットテープ》
『死とどう向き合うか』(「人間大学」12巻テキスト付) NHKソフトウェア
『生きがいのプレゼント』(1巻) NHKソフトウェア
『中高年の危機と挑戦』(講話カセット/ブックレット)他 女子パウロ会など |