シン・シティ

日付: 2005.10.06

 「デジタル劇画」 を見た気分だ。罪に汚れた世界(シン・シティ)に棲む、汚れた男の純情を実に荒っぽく映像化している。しかし、たぶん比較されるだろう「キル・ビル」よりは品がいい。物語は3部に別れ、ブルース・ウィリス編、ミッキー・ローク編、クライブ・オーエン編の各エピソードが、極端なモノクロトーンの画面に描かれる。もういい加減出尽くしたかに見えるCG合成画面は、ことのほか新鮮かつ斬新。表現主義的ともいえる。
 すべて男が女に捧げる物語である。少女暴行魔から少女を助けるハーティガン刑事(ブルース・ウィリス)、最愛の娼婦の死への復讐を誓う醜い大男マーヴ(ミッキー・ローク)、娼婦に殺された最低な刑事を娼婦たちのために捨てに行くドワイト(クライブ・オーウェン)。
 過激な描写の連続だが、残酷性が白黒の画面になると、画面の表面から外に飛び出さずに、生々しさが内に沈み込んでしまうようだ。つまり奥行きが深いのである。それぞれのエピソードのハードボイルドな過激さは、時にユーモアにも転化される。ハーディガンに股間を撃ち抜かれた暴行魔のブザマな再生、信じがたいほど不死身なマーヴの絆創膏だらけの顔、喉を切り裂かれて死んだ刑事と「ドライブ」しながら「会話」するドワイト。
 ミッキー・ロークは久々の復活。S・スタローン映画にやられ役で出ていたのが彼の近況であった。ただし、メーキャップが凄く、どんな顔なのかはっきり分からないのが残念だ。 字幕・林完治


 ●監督◎ロバート・ロドリゲス & フランク・ミラー 特別監督 クエンティン・タランティーノ
 ●原作◎フランク・ミラーのグラフィック・コミックス
 ●脚本◎ロバート・ロドリゲス & フランク・ミラー
 ●音楽◎ロバート・ロドリゲス
 ●主演◎ブルース・ウィリス ミッキー・ローク クライブ・オーウェン  
 ●共演◎ジェシカ・アルバ ベニチオ・デル・トロ イライジャ・ウッド ジョシュ・ハートネット ブリタニー・マーフィー

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