シュレック3

日付:

2007.08.03

シュレック」シリーズ第3弾。醜いが心やさしい怪物を主人公にして、正調おとぎ話を逆手にとったパロディ満載のアニメシリーズだが、さすがにここへきて疲れが出た。アイデアも枯れ、製作陣がどうしていいか迷っている感じで、まったく平凡な出来となってしまった。

怪物シュレックのブサイク妻フィオナの父であり、おとぎの国の王様カエルのハロルド王が急逝。このままでは自分が世継ぎとして、おとぎの国の王様にならざるを得なくなる。王様なんぞという面倒なことが嫌いなシュレックは、今はどこにいるかわからないフィオナのいとこアーサーに国王の継承を押し付けようとする。シュレックとそのグループは、アーサーを探す旅に出る。

チャーミング王子は、前作の雪辱のため、おとぎ話の悪役たちを結集させて、王国を乗っ取る計画を立て、シュレックの留守中に王国を制圧しようとする。フィオナと王妃は、おとぎ話の主人公のお姫様たちを集めて抵抗を・・・。やっとこ、どこかの魔法学校で見つけたアーサーは、いじめられっ子の自信喪失少年で、王位を拒否し・・・。

正統なお噺では、最後で苦い思いをしている悪役たちの、ここぞとばかりの挽回を目指すパワーが意外にも中途半端で、不発。前作の妖精のゴット・マザー(チャーミング王子の母)のようなアクのあるキャラクターがいないのだ。対するお姫様たちも、日ごろの平和ボケで迫力なし。平和ボケのヒロインで笑いを取らなければならないはずが、これがまったく笑えない。

登場キャラクターが多すぎて、物語の展開に集中力を維持できていないのである。パロディも散漫で、グリムの「ラプンツェル」、「ロード・オブ・リングス」、「ハリー・ポッター」、「アーサー王伝説」等、次々出ては来るもののタネ切れの感がアリアリでかなり苦しい。

吹き替え」で観たのだが、シュレックの浜田雅功が今回良くない。これはそもそもシュレック自身が、前作ほどにご面相通りのムチャもしないし、下品でもないので、浜田の吹き替えも自然にセーブされてしまったようにも見える。
 日本語吹き替え版にて。


 8月18日に「シュレック」(第1作)をNHK・BSにて見る。まずシュレックの顔が野性的である。行動も奔放だ。そして映像、ストーリー、キャラクターの密度が段違いにいい。要するに面白かった。それに「・・・とても醜く暮らしましたとさ」と1話完結しており、「2」や今回とは全く別物の感がある。ミュージカル的要素も「2」「3」では完全に消滅している。ヒットしたので無理やり作ったのだろう。

 ●監督◎クリス・ミラー (共同監督ロマン・ヒュイ)
 ●原作◎ウィリアム・スタイグ
 ●脚本◎アンドリュー・アダムソン
 ●音楽◎ハリー・グレグソン・ウィリアムス
 ●主演◎(声)濱田雅功(シュレック)
 ●共演◎(声)藤原紀香(フィオナ姫) 山寺宏一(ドンキー) 竹中直人(長靴をはいた猫)
    


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