パーフェクト・ストレンジャー

日付:

2007.10.05

これはいったい何だ?こんな間抜けな役柄で、なぜブルース・ウィリスが出ているのだ。これを夢の共演というのは詐欺同然。バカにしている。単なる客演というのが妥当である。ハル・ベリーの美貌(?)のみを都合よく利用しただけの、ご都合主義映画の見本。ただこの主人公、ものすごく性格が悪い。いわゆる悪女という奴である。

新聞記者のロウィーナは、少女時代に父親に暴行されそうになり、母親がそれを見つけ、はずみで父親を殺してしまう。誰にも知られないように庭に埋めたが(?かつ!)、それを隣の幼馴染みの少女に目撃されてしまう。その少女に大人になってからも、それをネタに脅迫され続けて困ったロウィーナは彼女を殺害してしまう。そして彼女のメル友でSEXフレンドである広告会社の社長ハリソンに罪を被せるために、同僚のマイルズには幼馴染み殺害の犯人を暴くと思い込ませて協力させ、派遣社員に成り済まして広告会社に入り込む。

色香にまかせて彼を翻弄し、殺人の証拠を彼の周りに振りまいて、ハリソンを犯人にでっち上げる。この主人公、幼児体験がそうさせるのか、仕事でも功名心が強く、取材のためなら手段を選ばないエキセントリックな性格。相当にエゴイストで自分勝手な、いわゆる性格破綻者。殺した幼馴染みの元恋人とも平気でSEXしてしまう。そんな彼女に想いを寄せる同僚のマイルズは、彼女の計画に気付くが、彼女に殺されてしまう。その一部始終を、今度は隣の住人が窓から見ている・・・。もちろん犯人は最初からわかっているわけではなく、最後まで(映画の惹句ではラスト7分11秒まで)伏せられていることはいうまでもない。

インターネットのチャットのやりとりなどを繁雑に盛り込み、ゴチャゴチャさせて一見込入ったように見せかけてはいるが、単に観る者を混乱させる手段に過ぎない。このあたり字幕を読んでも何がどうなっているのかわからない。たぶん、わざと目眩まし的にわからなくしているとしか思えない。インターネットのもつ匿名性云々(タイトルの「パーフェクト・ストレンジャー」の意味はそういうことらしい)というのは後付けの理屈だ。

で、ハリソンを演っているのがブルース・ウィリスなのだが、ただの浮気癖のあるトンマな金亡者で、大会社の社長にしては自身の危機管理能力ゼロ。ロウィーナの色仕掛けにまんまと嵌められてすんなり有罪。彼の出番はそれでオシマイなのだ。SEXもできずに、さりとてあまりのバカぶりに自業自得としか言いようがない。アカデミー賞女優ハル・ベリーは、受賞作(「チョコレート」)以後、まったくのどうでもいいような作品が続いている。選球眼は良くない。

字幕・林 完治


 ●監督◎ジェームス・フォーリー
 ●ストーリー◎ジョン・ボーケンキャンプ
 ●脚本◎トッド・コマーニキ
 ●音楽◎アントニオ・ピント
 ●主演◎ハル・ベリー
 ●共演◎ブルース・ウィリス ジョバンニ・リビシー ゲーリー・ドゥーダン
    
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