ミラクル7号

日付:

2008.07.04

「で?」―この映画のチラシの惹句だ。「E.T」をマネたに過ぎないとか、そんなことを言う前に、チラシのごとく、この映画はこう言うしかないシロモノだった。その意味ではマコトに言い得ている。宣伝用のチラシで作品自体を批評してしまっている稀有な例。笑える。

貧乏な男が男の子を男手ひとつで育てている。男の子は私立名門小学校の生徒だが、貧乏なのでいじめられている。父親は建設現場で昼夜なく働き、学費を工面している。自分の教育のなさを悔いるあまり、学歴が子供の将来を決めるとシンプルに信じ込んでいる学歴バカである。この思い込みがあまりにシンプルで裏がないため、つまらない男にしか見えない。その男がある日ゴミ捨て場で宇宙人を拾う。実際は宇宙人なのか宇宙人のペットなのか最後まで分からない。プヨプヨな「グミ」というお菓子で出来た、犬のような生き物である。

オモチャの名前からミラクル7号(長江7號)名付けてみたものの、学校へ持っていっていじりまわしても、ミドリのウンチをしただけで何の能力も発揮しない。最後に男の子の父親の命を自分の生命力を注入して生き返らせ自分は死んでしまうのだが、だから何なのか。チープな設定で、まったく役に立たないエイリアンを登場させてみたのはいいのだが、チャウ・シンチーのいつもの驚天動地のバカバカしさが不発。職場や学校での人間関係の安直さも愚かしい。極めて退屈、というより無意味。

字幕・松崎広幸


 ●監督◎チャウ・シンチー
 ●脚本◎チャウ・シンチー ヴィンセント・コク ツァン・カンチョン サンディ・ショウ フォン・チーチャン
 ●音楽◎レイモンド・ウォン
 ●主演◎チャウ・シンチー
 ●共演◎シュー・チャオ キティ・チャン(キティちゃん?) リー・ションチン フォン・ミン・ハン 
    
映画見よう見まねへ戻る