妖刀
「さ、今日も元気にルールの解説なんかをしちゃおうか」
紗耶
「おお! 二日連続で! これは一体何現象なんですか!?」
妖刀
「うん、今やっておかないときっとまた4,5ヶ月、下手をすればもっと空白が出来てしまうからね。やる気がある内にやってしまおうと思って」
紗耶
「な、なるほど」
妖刀
「次元の混乱では、新しく出てきたキーワード能力は1つだけだね」
紗耶
「少ないですねー」
妖刀
「過去の能力で水増し(失礼)して、誤魔化してる感(さらに失礼)があるからね。とりあえず、その能力は『消失』だ」
紗耶
「能力だけ見ると消散と同じような感じですねー」
妖刀
「そうだね。『消失は三つの能力を表すキーワードである。「消失 N/Vanishing N」とは「このパーマネントは、N個の時間カウンターが置かれた状態で場に出る。」と「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それを生け贄に捧げる。」』という能力だ」
紗耶
「やっぱり言葉にすると難しいですよぅ」
妖刀
「では、簡単に説明していこう。1つ目の能力。
これは大丈夫だと思うけど。消失3を持ってるパーマネントが場に出るときに、3個の時間カウンターが置かれた状態で場に出てくる」
紗耶
「はい」
妖刀
「次の能力。
これも大丈夫だとは思う。
自分のアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。
待機と同じ風に考えてくれればいい」
紗耶
「なるほど」
妖刀
「それじゃ、ちょっと問題の最後の能力。
このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それを生け贄に捧げる」
紗耶
「え? それのどこが問題なんですか?」
妖刀
「まぁ、普通にプレイしていればそこまで引っかかるような文面じゃないね。でも、そこに《計略縛り/Trickbind》が現れたとする」
紗耶
「………よーとーさん、好きですね。《計略縛り/Trickbind》」
妖刀
「僕の趣味趣向はさて置き、最後の、『このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれた時、それを生贄に捧げる』
この能力を《計略縛り/Trickbind》で打ち消した場合、どうなるか」
紗耶
「結局生贄に捧げられて墓地に置かれるんじゃないですか? だって、時間カウンターがない訳ですしー」
妖刀
「残念ながらハズレだ。生贄に捧げられる条件は『最後の時間カウンターが取り除かれたとき』なわけだ。
でも《計略縛り/Trickbind》で打ち消された場合、そのパーマネントの上には時間カウンターが乗っていない」
紗耶
「はい、そこまでは理解しました。でもそうした場合、次の自分のアップキープに結局生贄になっちゃうんじゃ?」
妖刀
「そうもいかない。2番目の能力に『このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合』と書かれている。つまり、無い物は…」
紗耶
「取り除けない、と」
妖刀
「その通り。取り除けないなら3番目の能力も誘発しない。
つまり、その消失を持ったクリーチャーは消失の能力によって死ぬ事はないって事だね。通常は」
紗耶
「また引っかかる言い方を。通常じゃない場合は?」
妖刀
「簡単な話だ。何かで時間カウンターを置けばいいだけの話だ。
そうすればまたカウンターが置かれているわけだから取り除くという能力も誘発するわけだ」
紗耶
「はぁ、なるほどー」
妖刀
「と、まぁ、こんな具合なわけだけど」
紗耶
「随分と簡単に終わっちゃいましたね」
妖刀
「それじゃ、ここからは取るに足らない余談雑談コーナーと洒落込もうかな」
紗耶
「(なんか、余談雑談の方が活き活きとして話すなぁ、よーとーさん)」
妖刀
「それじゃ、《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》と消失の関係に付いて幾つかやろうか」
妖刀
「それじゃ、《クロノゾア/Chronozoa》が場に出ていたとする。カウンターは1つでも2つでも3つでもいい」
紗耶
「はいー」
妖刀
「そして変異していた《ヴェズーヴァの多相の戦士/Vesuvan Shapeshifter》を表にして、《クロノゾア/Chronozoa》のコピーとなる」
紗耶
「………なんか、ちょっと難しげな雰囲気がぁー」
妖刀
「そして《多相の戦士》は《クロノゾア/Chronozoa》のコピーになった。ここまではOK?」
紗耶
「はい、OKですー」
妖刀
「《多相の戦士》は《クロノゾア/Chronozoa》のコピーになった。しかし、場に出たわけではないので時間カウンターは置かれていない」
紗耶
「なるほど。昨日やった変異の伏線をここで回収しますか」
妖刀
「で、《クロノゾア/Chronozoa》になった《多相の戦士》は以下の能力を持っている。
飛行、消失3。
クロノゾアが場から墓地に置かれたとき、その上に時間カウンターが1個も置かれていない場合、そのコピーであるトークンを2個場に出す。
あなたのアップキープの開始時に、あなたはこのクリーチャーを裏向きにしてもよい」
紗耶
「なるほどなるほど」
妖刀
「で、この《多相の戦士/クロノゾア》が墓地に置かれた場合、コピーが生まれるね。カウンターが乗ってないわけだしね」
紗耶
「はい」
妖刀
「そうした場合。
生まれるコピーは《多相の戦士/クロノゾア》で、クロノゾアの能力に加えて、アップキープに裏向きにしてもよいという能力を持っているわけだ」
紗耶
「おお! それじゃあ、変異コストを払って表に出来るんですね!」
妖刀
「ところがそれは出来ないんだよ。残念ながらね」
紗耶
「あー。そうなんですかぁ。残念」
妖刀
「しかしながら。《ディミーアのドッペルゲンガー/Dimir Doppelganger》ならば話は別だ」
紗耶
「おお!」
妖刀
「《ディミーアのドッペルゲンガー/Dimir Doppelganger》が《クロノゾア/Chronozoa》になった場合なら、墓地を取り除き、そのクリーチャーのコピーになるという能力は残っているからね」
紗耶
「それは素敵です」
妖刀
「だろう? だから僕は《ディミーアのドッペルゲンガー/Dimir Doppelganger》と《クロノゾア/Chronozoa》を………」
紗耶
「(あー、なんか物凄く話が横道に反れてるなぁ。それでもなんかよーとーさん、活き活きしてるなぁ)」
他人事のように聞き流す紗耶。ちょっとやそっとじゃ止まらないマシンガントークを続ける妖刀。こうして日が暮れていく。
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