| デンマーク・スウェーデン高齢者福祉視察 障害者自立支援法で障害者が施設利用料を払えず退所に追い込まれたり 介護保険改悪で施設や家事援助費用が削られるなど、福祉予算を減らす 政府の方針で利用者や家族への負担が増え 「これからどうすればいいのか?私達に死ねということか!」と 言う声すら上がっています。 国家の存在意義は所得格差を是正し、誰でも安心して暮らせる 社会を作ることに有ります。 小泉内閣から顕著になった所得格差 福祉切捨ての日本の現状と北欧の福祉の差を 皆さんに知ってもらい、どうしたらこんな国にできるのか 一緒に考えたいと思います。 介護保険料を取られているのに満足なサービスが受けられない なんておかしいと思いませんか? この視察は私が坂城町の議員だった2001年2月11日〜2月18日 にデンマーク、スウェーデンに行った時のものです。 その時作った高齢者福祉視察の報告集を、そのまま記載しますので 今とは若干違うところもあるかと思います。 はじめに 福祉や自治体、教育などの先進諸国視察に行きたいと思っていたが 費用が40〜50万円と高いことや日程が合わず参加できないでいた。 オフシーズンの2月で一番寒い時期だったこともあり参加費が25万円 位だった。子供達が16万円貸してくれ、知人に20万円借りた。 「事前に両国の福祉を勉強し、質問点を明らかにして参加しろ」 という旅行会社のお達しで行くまで勉強に追われた。 デンマーク基礎データー 国名 デンマーク王国 首都 コペンハーゲン 人口 約541万人(05年) 人口密度 126人/ku 平均寿命 男性 74.8歳 女性 79.4歳 60歳以上の人口比率 25.3% 合計特殊出生率 1.75人 通貨 クローネ(Kr)1kr=19.95円(06年) 国会 1院制 国会議員179人(内女性1/3。女性大臣1/3) 4年ごとの選挙で選ばれる。 500以上の島がある。 05年自治体統合がされ14あった県が5になり、270あった 地方自治体が98になった。 最近のデータでは県の直接徴税権がなくなり、視察のときより だいぶ政治も様変わりしたらしい。 住民には人間に値する生活をする権利があり、それを保障する義務が 国にある。これが我々の哲学である。(オーデンセ市民生局長) 学校では競争主義を排し、連帯と人間平等教育を徹底的に行なってきた。 これが経済大国たらずとも福祉大国になったゆえんだ。 このような国をつくるには農協運動、労働運動、大衆運動の力があった。 社会政策項目別財源負担率 国民年金・有子家族手当・SU奨学金・有給休暇手当・出産休暇手当 児童手当・部分年金・・・・・・国が100%負担 住宅保障・早期年金・・・・・・国が50% コムーネ 50% 住宅給付・・・・・・・・・・・国が75% コムーネ 25% 児童及び青少年の日中保育・・・コムーネが100%負担 年金生活者のための施設・・・・67歳以上はコムーネが100% ・・・・・・・・67歳未満はコムーネ50%、アトム50% 病院事業・・・・・・・・・・・アトム(県)が100% 福祉ホーム等・・・・・・・・・国が50%、アトム 50% 2月11日(日)晴れ 新幹線に買ったばかりの帽子を忘れたり、色々なトラブルはあったが 無事コペンハーゲンに到着。11時間40分のフライト。 さすがに疲れた。 空港で両替して荷物を受け取り、バスでホテルへ。 4泊もするのにシャワーしかない狭い部屋で 添乗員に苦情を言ったら「これはひどい」と言って ホテルと交渉し部屋を変えてくれた。 19時希望者だけコペンハーゲンの街を散策し、バーに入る。 お酒は飲めないのでお茶とお菓子を頼む。 機内食がまずくて食べれなかったので料理を注文したかったが 19時でオーダーストップ。 北欧の人は寒い冬に外で遅くまで飲んで騒ぐということはないようだ。 2月12日(月)小雨 6時半にホテルのレストランで朝食。 ハムやチーズ、バター、ジャム類は豊富だ。 果物もリンゴとネーブルがあった。 食後の紅茶を飲んでから集合。 まだ薄暗い街を現地ガイドの宮下さんの案内で歩いて15分の中央駅へ行く。 電車、バスが何回も乗れる1日切符を渡される。 プラットホームに刻印機があって、自分でスタンプを押すらしい。 添乗員さんがあわててやり始めたら電車が発車しそうになった。 宮下さんが皆が乗るまでドアを手で押さえていた。 1つ目の駅を過ぎたころ、美人の車掌さんが来て切符を確認した後 宮下さんに向かってすごいけんまくで怒り始めた。 皆は何事かと思ってびくっりした。 そして私達に向かってニッコリ笑って次の車両へ行った。 宮下さんの解説によると「電車が発車するのに、あなたが手で押さえていたので 発車できなかった」と車掌さんが注意したので、宮下さんが 「団体なのではぐれないように皆が乗るのを待っていた」と言ったら 「言い訳は聞きませんルールを守ってください」と言われた。 デンマークの諺に「おばあさんが死ぬのは言い訳を聞きすぎたから」 というのがあって言い訳は絶対言ってはいけないそうです。 あんなに強い口調でやりあっても「あなたの立場はわかります」という 笑顔を残して去った車掌さんにデンマーク人のスマートさを感じました。 段々明るくなってくる町をいくつか通過し、通勤の人も増え始めた。 電車からバスに乗り換える。ワンマンカーで切符を運転手に見せるだけ。 デンマークは歩道、自転車道、車道に分かれていて、競輪選手のように ぴったりした防寒服を着て自転車通勤する人も多い。 段差もあまりなく歩行器や車椅子でも歩きやすくなっている。 8時半ロスキレ県立介護展示場着
女性の作業療法士レーネさんが案内してくれた。 2階の研修室でデンマークの福祉について概要説明。 社会保障とは雇用・住宅・医療・年金・教育だという。 雇用と住宅が保障されていることに驚いた。 デンマークには14のアトム(県)と275のコムーネ(市町村)がある。 県の予算の半分以上が病院と障害者福祉に使われる。 ロスキレ市の県立介護器具センターは5人のスタッフで理学療法士 作業療法士、介護器具を改造する技術者とアシスタント(雇用対策のため 一定期間失業者を雇う)がいる。 補助器具は機能訓練しても治らない人が、機能の不足分を補うもの。 例えば片側がマヒした人が退院可能と診断されたら、病院と市のスタッフで 日常生活が支障なくできるか検討し、補助器具も家に持ち帰って試し 納得したら無償で貸し出される。 車椅子なども全て本人の体に合わせ使いやすいように改造される。 足元にライトがつく電動車椅子に乗るレーネさん
障害になったときは暮らしやすいように、住宅の改造も全て無料で行なわれる。 県立の介護展示場はコムーネから要望された器具をコムーネに貸し出すのが 主な仕事で、その他障害者の電話相談や理学療法士、作業療法士や ホームヘルパーの研修もしている。 デンマークは週37時間労働で残業は殆どない。 「自分で動けない重度障害者はどうしているのか?」という質問に 「コムーネの責任で障害者に応じたサポート施設が近くにあり、専門のスタッフが 付く。自立できるように支援プログラムを家族・医師・専門家・本人の話し合いで 決める。専門の保育施設や学校がある」ということです。 「障害者が健常者と同じように生活できる保障を税金でやっている」と誇らしげに 答えてくれました。 ロスキレ市のある県は人口22万1千人。下から2番目に小さい県です。 1コムーネ5千人〜20万人でコムーネ税は16〜24%。 コムーネ内のサービスによって異なる。 コムーネ議会で予算を決めて各施設に分配し、施設スタッフが話し合いで 使い道を決める。 お金を出しても口は出さない行政の姿勢に感服した。 この施設では知的障害者の性生活のアドバイスや避妊具も展示してあり きめ細かなサービスを提供していた。 デンマークの福祉は「胎内から天国まで」といわれ、妊娠したときから 健康管理のデータが記録され、産まれたら地域の医療センターで個人の 健康台帳が作られ、住民の健康状態を常にコムーネが把握している。 産休は産前4週間。産後は育児休暇として母親が14週間。 父親が10週間取る。 休暇中は賃金の8割が保証される。 レーネさんが自分の仕事に自信と誇りを持っている様子が伺えた。 12時10分ドラオア年金センター着
バスと電車を乗り継ぎ1時間半かかった。 さっそくセンターの食堂で昼食。 9人という少人数なので宮下さんの顔で特別利用できた。 このセンターは食堂も含め、年金者なら誰でも利用できる。 主菜は肉と魚の2種類あり好きな方を選べる。 飲み物はジュース・ミルク・ビール等、数種類の中から好きなものを 選ぶ。全てセルフサービス コーヒ・紅茶・ココアは飲み放題。 街のレストランと比べ格安なので、地域の年金者の利用も多い。 食事の提供は昼食だけで温かい料理は週3回だけ。 後はサンドイッチと飲み物だけだという。 食事後センターを見学。 年金者の方々がトランプやビリヤードに興じていた。 パソコン・フラワーアレンジメント・陶芸・手芸等 約40のサークルがある。 センターの運営はセンター長(市職員女性)と利用している年金者から 代表を選び理事会で決める。 別棟に木工加工室があり大きな機械が並んでいた。
殆どが寄付で、必要な機械はカンパで購入する。 センターのステージや階段の修理等もここでやるので、維持費が節約できる。 石を加工してペンダントにしたり、金細工の装飾品を作ったりと 本職並の腕前。 年金者組合の人が機関紙の印刷をしていた。 全て自主的にやっている。 このセンターは年金者のためのオープンハウスで1989年に紡績工場跡地 を建物付きで貰って造られた。 ディホーム・ショートスティ・在宅ケアステーションも併設しボランティアの 部屋もあり、高齢者ボランティア・書類記入や話し相手ボランティアなどが 週2回活躍している。 毎週月曜日は年金者の管弦楽サークルのコンサートがあり、地域の人も 楽しみにしている。 センターの運営費は年180万Krで特養入居者3人分にあたる経費だそうです。 高齢者が生きがいを持って暮らすことが、病気予防になりコムーネにとっても 介護や医療費の削減につながり、大きなメリットがある。 ドラオア市の人口は1万2500人。 22%が年金者です。 センターの利用者は週に600〜800人 利用者が増え、駐車場や場所が狭くなったことが悩みだそうです。 敷地内に年金者住宅があった。 入居条件は年金者であること。 高齢者用45戸。ファミリー用10戸。若者用5戸。 平屋建で1軒1軒独立している。 1軒の高齢者のお宅を見学させて貰った。
8畳の居間、寝室も8畳。キチンが2畳 トイレとシャワールームが一緒になっていて3畳ぐらい 1人暮らしでもゆったりしている。 部屋には思い出の写真や家具や鉢植えが置かれていた。 家賃は月4500Krで住宅補助で2600Krは戻る。 補助率は所得によって違う。 80歳だという女性入居者は「友達が遊びに来たときや、温かい食事の 時はセンターの食堂を利用するが、大体は自分で買物して料理を作る。」 と元気に話してくれました。 電磁調理器で火災が起きないように配慮されていました。 2月13日(火)晴れ 9時にホテルを出発。貸し切りバスでコペンハーゲン市内見学。 コペンハーゲンとは「商人の港」という意味だそうです。 人口約150万人 今でも舟による交流が盛んな街です。 1928年の建築で現在国会議事堂や迎賓館として使用されている クリスチャンスボー城見学。 女王が住むアマリエンボー宮殿へ
港を目の前にした静かな場所にある。 ちょうど衛兵の交替が行なわれるところだった。 デンマークは徴兵制があって18〜32歳の男性は8ヶ月〜1年間 兵役に就かなければならない。 女王の宮殿と皇太子の宮殿の屋根に国旗がはためいていて今日は 宮殿に居られる事を示していました。 1794年にクリスチャンスボー城が火災で焼け、貴族の館を宮殿と したのでとても質素です。 王室の維持費は年間国民1人あたり200円ぐらい(総額10億6200万円) (日本は272億8100万円。国民1人あたり214円) 私用のときは自分で車を運転して買物に行く。 公務以外は護衛も付かないし交通規則も守る。(女王だからといって交通規制を しない。) 外出のたびに警官が警備し何万円もかける日本との違いを感じた。 宮殿のそばに星形の公演があり、港沿いに人魚姫の像があった。
とても小さくて見落としてしまいそうだった。 対岸には風力発電が樹立していた。
デンマークは風力発電が14%で原子力発電は無。 自然を大切にしていることが良くわかります。 天気が良いので保育園児が散歩に来た。 モコモコの防寒服を着て帽子やマフラーをしていた。 園児10人に保父さんと保母さん2人が付いていた。
北欧は晴天の日が少ないので、今日のように晴れていると散歩を 楽しむ人が多い。 園児たちは小さな手でサンドイッチの袋を開けていた。 コッペパンに野菜やハムを挟んだだけのパンとジュースの 質素な食事に驚いた。 公園の一角にあるレジスタンス博物館見学
この博物館は戦争という愚かな行為が2度と起きない様に 第2次世界大戦でナチスに侵略された様子を展示しています。 日本人観光客は殆ど来ないそうです。 真の平和教育は過去の過ちを認め、きちんと反省することから始まります。 ヨーロッパと日本の意識の違いに恥ずかしくなりました。 バスに乗りコペンハーゲン大学を見学
その後公営バスで高齢者集合住宅見学へ
お店でお土産の花を買う。 4階建てのレンガ色の棟が見えてきた。 案内されたところはドアは狭かったが、中は細長いホールになっていた。 4人の居住者の方が出迎えてくれた。 ツアーの1人が日本から持ってきたお酒をプレゼント。 お燗して飲む、飲み方を教える。温めて飲むのを珍しがっていた。 テーブルには必ずローソクが点いているので訳を聞いた。
「歓迎」を表すのだという。 色とりどりのローソクの灯りは確かに温かさや安らぎを感じさせる。 このホールは普段は入居者の誕生会やダンスパーティー、集会に使われる。 Mさんは着物で参加し大モテでした。 日本の歌や踊り、折り紙を披露したいそう喜ばれました。 この集合住宅は7棟あり322軒だったのを19990年代に188軒に 改造した。1軒あたりの床面積は60〜77u。 12種類あり単身者や夫婦などによって異なる。 2軒のお宅を拝見させてもらう。 どの棟も入口に鍵が掛かっていて、入居者以外は無断で建物に入れない。 治安の良いデンマークなのでチョット意外な気がした。 棟ごとにエレベータが付いていて車椅子でも楽に移動できる。 日本の高級マンションのようだ。 玄関にはネームプレートが掛けられ居間・寝室・キチン・バス、トイレが ゆったりしていた。
ここは1人では暮らせない高齢者のため、家事援助をするへルパーさんや 看護婦さんが常駐しています。 案内してくれた男性も奥様が亡くなり、高齢で自分1人では暮らせないため 自宅を売ってここに入居したそうです。 コムーネに申し込んで3ヶ月以内に入居できます。 日本のような介護審査判定ではなく、本人の状態に合わせ必要なサービスが 受けられます。 もう1軒見学させてもらったご夫婦の家賃は月5700Krで住宅補助により 約半分は返ってくるそうです。(低所得者ほど補助率が高い) 2月14日(水)晴れ 今日は1日自由行動 皆は朝早くホテルを出てアンデルセンの故郷オーデンセへ。 私は疲れて具合が悪いので10時まで眠った。 ヒレロードにあるフレデリクスボー城を見学したいので中央駅に行く。 宮下さんに聞いておいたが切符の販売機がわからずやっと探した。 目的地までの運賃がわからず切符が買えなかった。 体調も良くないのでホテルに帰って休む。 セブンイレブンでホットドックとココアを買って昼食。 水曜日は美術館・博物館が入場無料なので14時から見学する。 冬季閉鎖のチボリ公園を横に見ながら、ホテルから歩いて10分くらいの ニュー・カールスベア美術館へ 小学生もクラスで学習に来ていた。 絵を描いたりコンサートホールで遊んだり賑やかだった。 北欧は冬が長く寒いので建物で周りを囲い中庭で遊べるようになっている。 この美術館も中庭に木を植え、泉があった。 ロダンの「カレーの市民」や色々な彫刻・絵画など沢山あり4棟に 分かれていて迷ってしまう。きちんと見るにはガイドが必要だ。 美術館から徒歩10分で国立博物館へ
こちらも無料のため学生で混雑していた。 古代から現代までの生活用品や遺跡からの出土品、彫刻などが展示したあった。 アジアコーナーには中国や日本の着物・駕籠などもありよく集めたと感心した。
夜は北欧で最初に日本食レストランを開いた「東京」へ1人でタクシーで行く。 日本の有名人の手形やサインが飾ってあり多くの人が来店したのがわかる。 そばを注文したら小鉢に5品ぐらい色々出てきた。 「おにぎりはないの?」と聞いたらサービスで作ってくれた。 とても親切で感じのいいお店だった。 今日でデンマークは終わり。4日間ホテルの移動がなく楽だった。 スウェーデン基礎データ 国名 スウェーデン王国 首都 ストックホルム 人口 約886万人 人口密度 20人/Ku 通貨 クローナ(Kr)1Kr=16.57円(07年3月) 国土の65.9%が森林。8割が冷帯で農地は6.5%しかない。 農業従事者は1.5%。穀物自給率は121%(02年) 公務員が33% 女性労働者76%(日本は48%) 国会議員数 349人(女性41%)閣僚(大臣)20人(女性50%) 4年ごとの選挙で選ばれる。 県 23(現在は20) 市町村 288 知事の5割、地方議員の4割が女性 月給 首相 8万Kr 大臣 6万5千Kr 国会議員 3万300Kr (首相の年収は日本円にすると2千万円にも満たない。日本の国会議員よりも安い) 国の最低水準 月 1万3500Kr ボーナスはなく賃金は産業別に決まっている。 投票率も高く86%以上ある。 政治に無関心な人民は愚かな政治家に支配される 行政 国・・・法律の制定。予算の配分 国が直接行なう仕事・・・経済・外交・国防・雇用(社会保険)・エネルギー 運輸(高速道路・交通規制・鉄道・郵便・電話)・警察・司法・徴税・文化 高等教育(大学・大学院)・研究・調査 国税=法人税30%+付加価値税25%(食料品・観光・ホテル12%。 新聞・コンサート入場料6%)+年収21万3600Kr以上の高額所得者から 年収の25%(納税者の約15%) 県の仕事・・・専門教育・保健医療サービス・精神薄弱者ケア・職業リハビリ 商業産業振興・文化・地域交通・地域進行計画への参与 コミューン(市町村)・・・社会福祉・義務教育・住宅・土地・公衆衛生 環境保護・消防・レクレーション・スポーツ・文化・建築計画・電気、水道供給 エネルギー計画・地方交通 1コミューン 3千人〜74万人 4年ごと直接選挙 地方税(県・コミューン)=所得の約33%(地方によって異なる) コミューン 22% 県 11% 住宅手当
このほか18歳以下の子供への援助として1人600Kr・2人900Kr・3人以上1200Kr が住宅手当として支給される。(98年) 高齢者単身世帯住宅 平均2.6室(69u) 高齢者夫婦世帯住宅 平均3.5室(91u) 医療 医師の診察料 1回 150Kr 年間1800Kr以上は無料 理学療法士 1回 120Kr 子供は無料 処方にもとずく医薬品 400Krまでは患者負担。3800Kr以上は無料 医療品 年1300Kr以上は1年間無料カードが支給される。 18歳以下の子供がいる場合は家族の合計額が適用される。 妊婦手当 出産予定日の60日前から所得の80%支給される。 両親手当 育児休暇として360日は所得の80%。361〜420日は1日につき60Kr 一時介護両親手当 12歳以下の子供の病気、定期健診、予防接種のために子供1人につき 年間120日の介護休暇が取れる。所得の80%給付。 児童手当 0〜16歳まで親に支給される。 1人(月) 750Kr 2人 1500Kr 3人 2459Kr 4人 3800Kr 5人 5300Kr 教育 教育手当 16〜20歳まで親に支給される。 義務教育9年・・給食・教科書・筆記用具・通学費・検診・予防接種等無料 高等教育3年・・進学率98%。試験でなく履修成績書による入学決定 専門職・技能取得の16コース。大学進学用2コース 成人教育・・・・義務教育・高校未修了者の教育 教育は国民の権利として大学・大学院まで無料 大学進学率3割。 2月15日(木)晴れ コペンハーゲンから飛行機で1時間余でストックホルムへ到着。 見学時間が制限されている市庁舎へガイドの北川さんが案内してくれた。
ノーベル賞の授賞式が行なわれるホールを見学。 ここへ世界中から選ばれた人が集まるのかとチョット感激した。 市議会の議場はバイキングの歴史を描いた天井や船を模した梁があり 圧巻だった。 一般市民と感覚がずれないように殆どの議員が仕事を持っており 議会は月曜日の午後3時から夜にかけて行なわれる。 現在101人の市議がいて半分は女性です。 その後カクネスタワーや旧市街見学。 とても寒くてホテルに帰ってやっと一息ついた。 2月16日(金)晴れ スウェーデンで福祉を学び、日本で福祉の本を何冊も出している 訓覇さんが今日のガイド。 バスに乗ったとたん自己紹介と視察の目的を参加者に聞き、きちんと勉強 するように指導された。 福祉機器の民間会社で高齢者の歩行器を作っているアールベイユ社を見学。
開発や改善は県の研究センターと共同で行なう。 福祉機器はコミューンが買うので、作っても売れないという事はない。 社員は現在8人で、事務と営業が3人。製造が5人。 日産50台
職場は採光が取れて明るく1人1人のスペースがユッタリしていた。 賃金は職業別に決まっていて、どこに勤めても基本給は保障されている。 リードガーデンサービスハウスへ
年金者住宅とデイサービスセンターが一緒になっている。 温水プール・理学療法室・会議室・ホールがあり年金者なら誰でも 利用できる。 地域のお年寄りの人が食事に来ていた。 はた織機や陶芸の窯もあり地域の人も利用できる。
長い渡り廊下を通って年金者住宅へ 3階建ての長いアパートで家を間違えないように、色分けしてある。
各部屋のドアには表札とサービス内容が記載されたカードが掛かっていて ヘルパーさんが何時に来たかわかる様になっていた。 ヘルパーステイションもアパートの一室にあり、どこを担当するかドアに 明記されていた。 50人のヘルパーが3交代で24時間働いている。 募集は日勤・夜勤・深夜勤と分けて募集するので、夜勤を望む人も多い。 (夜勤は短時間で給料が良い) パートも週17時間以上働けば正社員と同じ賃金や待遇が得られます。 ヘルパーさんは介護士・准看護婦・精神看護士の資格が必要です。 寒い期間が長いので運動不足にならないように長い渡り廊下が散歩用に 使われる。 中庭の花壇も車椅子でも利用できるよう工夫してあった。 地域医療センターへ ここは1987年から医療センターとして活動している。 入院施設のない小さな病院で民間ではあるが、県から委託され予算も 県から下りる。 どの地域も大体2千人に1箇所の医療センターがあり、医師や看護婦がいる。 各地域の医療センターでは子供が生まれると個人台帳が作られ、常に住民の 健康状態を把握している。 このセンターは企業のための産業医もいるし、設備も整っている。 一般医と産業医、看護婦、作業療法士が常駐している。 診察は予約制だが急患も受付る。検査もここでやり、専門の県立病院へ送る。 約1週間で結果がわかる。 医者になるには5年半、医学を学び2年間研修医として勤務し 5年間専門医療(内科・外科・眼科・整形外科・精神科等)を学んでやっと一般医になれる。 一般医はコミューンに配属されるので、全て出来るオールマイテーでなければ 勤まらない。 教育制度が一本化され、どの大学を出てもレベルが一定なので日本のように 国家試験はない。 ハンサムな背の高い医師が私達の質問に丁寧に答えてくれました。 オリオン・グループ・リヴィング ここは建物はコミューン所有。経営を民間委託したグループホームです。 責任者は25年間コミューンの高齢者事業で働いてきた女性で、施設の案内や 説明をしてくれました。 看護婦が7人(3交替)と作業療法士がいます。 作業療法士は調理訓練やゲームを指導します。 そのほかコミューンから週10時間、理学療法士が派遣される。 場所は市が新たに開発した住宅地にあります。
今まで福祉は全てコミューンがやっていたため、お金が際限なく使われた。 それに歯止めをかけるために1割の民間企業を導入した。 民間でも公営でも予算が決められ、今までのように不足したからといって 際限なくお金をつぎ込むことはなくなった。 1ルームづつの56室あり、1・2階は身体障害者、3階は痴呆症の グループ住宅。4階は入居者の荷物置き場になっている。 ニューズ判定はコミューンで行い、医療記録・生活記録によってケア計画が 立てられ、必要なサービスを提供する。 家賃は1ヶ月平均4180Krで食費2300Kr。消耗品130Krかかる。 入居者は家賃をコミューンに払い、コミューンはサービスに応じて経費を 施設に支払う。入居者は個人的こずかい(13600Kr)が保障されている。 「儲けるために手抜きはないのか?」と質問したら 「コミューンの抜き打ち検査が時々ありサービスを低下させれば仕事を 取り上げられる。公営以上のサービスが要求される。企業理念として 儲からなくても、採算が取れれば良いと思って実行している。」 と爽やかに言い切った。 国民1人1人が福祉が何たるかをしっかりわかっている。 全てを儲けとしか考えない日本の閣僚にしっかり勉強してもらいたい。 参加者全員デンマーク・スウェーデンの高福祉政策に圧倒された。 両国より経済力のある日本でなぜできないのか?悲しくなった。 国民の自覚と政治参加なしには実現できないとしみじみ感じた。 よく日本では「福祉が充実すると怠け者が増える」と言われる。 スウェーデンで失業者に「働かなくてもお金が貰えて良いでしょう?」 と聞いたら「お金より自分の能力を生かす仕事が欲しい。」と言ったそうです。 働くことの意義を知っている国民です。 2月17日(土)晴れ 10時30分ホテル出発 12時20分ストックホルムからコペンハーゲンへ コペンハーゲン15時40分の飛行機が故障のため飛べなくなった。 代わりの飛行機が手配され18時30分にやっとフライト。 あとがき 今回の視察で驚いたことは社会保障が雇用や住宅も含まれていることです。 私は医療・年金・教育という狭い範囲しか考えていませんでした。 雇用や住宅が大切な役割を占めていることに改めて気付きました。 家族構成の変化に伴う住宅の広さや障害者になったときの住宅改造が 無料で行なわれるなど、当然の権利と考えています。 雇用も産業別に賃金が決められ、再就職でも安い賃金になることは ありません。 消費税も入れると賃金の約半分は税金で取られますが、一生で見れば 払った分だけ返ってくると国民は納得しています。 教育費は学費・学用品・通学費など全て無料 医療費は15歳まで無料。一定額以上は無料。 住宅手当・児童手当・年金の充実など 日本の生活保護にあたる最低基準には、バカンス旅行や映画鑑賞 新聞購読料なども生計費に含まれています。 高額所得者から税金を多く取る累進課税で、低所得者でも人間として 尊厳をもって暮らせる配慮がされています。 あるツアーの日本人が「どうしたらこのように出来るのか?」 と聞いたら「日本には素晴らしい憲法があるでしょう。私たちは それを実践しているのです。」と言われ非常に恥ずかしい思いを したそうです。 私たちも所得税・住民税・保険・年金・介護・消費税など多くの税金を取られています。 所得の30〜40%は取られていると思います。 その上、医療費・学費・介護サービスは自己負担です。 老後や事故などのことも考えて貯金も欠かせません。 北欧の人は働いたときに収めた税金で老後や医療、介護、教育 にお金がかからないので貯金する必要がなく日本のように民間の保険会社が はびこる事もありません。 だから消費税も含めれば約半分税金を払ってもセカンドハウスを持って いたりヨットを持っています。 休暇は家族でヨットやセカンドハウスで楽しみます。 税金を国民の生活向上に使うために、私たちは選挙でしっかりした選択が 必要です。 デンマークの要人の言葉にもありましたが、全ての基礎は教育です。 競争と選別の教育では良い人材や、良い人間関係は育ちません。 個性を大切にし1人1人の能力を伸ばす教育が今求められています。 自然の中で共存し自然と共に生きる教育が必要ではないでしょうか? ストックホルムは固い岩盤からできています。 ノーベルがダイナマイトを発明したのは必要に迫られたからだと知りました。 デンマークと違いスウェーデンは寒いので農業に適する土地はほんのわずかです。 それでも主食である穀物自給率は121%です。 いかに国と国民が努力しているかわかります。 外国に行くと日本の良さを感じます。 食文化の豊かさ・・・繊細な味付けといろどり 細長い地形が生み出す数々の農産物 それだけに政府が行なっている農業つぶしには我慢できません。 自給できる食糧を、外国に頼る国に未来はありません。 豊かな自然と農業を守るために皆で力を合わせましょう。 |