右脳俳句パソコン句会 9月例会(3)



    高 社 山 
             

  
 


051: 受講生の背のまっすぐや今朝の秋 たかほ


*今年は最高に暑い夏でしたけれど、やはり今朝の秋という日はやってきまし た。句を読んだら私まで気持ちがスカッとしました /つね子 *受験生の気迫と爽やかな秋気の対比。佳句です /優 *なんの講習かはわかりませんが、受講生の真剣に取り組もうとしている雰囲 気が伝わってきます。季語が効果的に働いています。 /龍夜

052: 盆踊りフォークダンスもあればいい 文雄


*そうですね。フォークダンスもいいかも知れない。ラップはどうです。 /由人 *確かに…だいぶ昔は若者の集まりにフォークダンスが流行りました。10年 以上前中国に出張したとき、地方の集会では男女交流の場として盛んにフォー クダンスをしておりましたが最近は中国でもしないそうです。それに対して盆 踊りはますます盛んになっているようです。フォークダンスもあればいいとい う表現に年齢を感じます。 /枯露柿 -こんな発想もおもしろいですね。ダンスが好きな人が多いので、盛り上がる と思います。 /紅香

053: あざ笑ふ若者一人秋暑し 舞九


*あざ笑う・・・なにやら、不気味な雰囲気ですね。一人夜中まで仕事をして いる若者君、不満がありそうだけれど、頑張ってね。 /紅香 *季語は「秋暑し」。記憶に残るような何か特徴的な笑い方をしたのかも知れ ません。 /のそう

054: 秋の空べダル漕ぐ足若返る 百桃


*車社会という言葉が定着して久しい。しかし、そんなに遠くでなければ、自 転車も結構楽しい。特に秋は。 /文男 -声援を送ります。「若返る」と自覚できてるのが素晴らしい! /春甫 -わかります。どこまでも行けそうです。 /智子

055: 滝壷の水のもつれを水の解く 六合


*面白い句ですね。たしかに滝の落下のもつれをほぐすのも水です。 /由人 *中七下五のレトリックに感心しました。 /せいち -次々と流れ落ちる水が作り上げる渦をうまく表現しています。 /文雄 *後藤夜半の「滝の上に水現れて落ちにけり」の続きのような、奥の深い句で すね。素晴らしいです。 /春甫 *「水のもつれを水の解く」の捉え方が見事。 /春生 *中七の「水のもつれ」がいいですね。それを解くのも「水」という訳です。 滝壺の中で行われている現象のようで面白いです。 /都

056: 処暑の朝バスケのゴール3連発 紅香



057: 法師蝉鐘と連動して鳴る扉 のそう



058: 嘘つきは恋の始まり狐花 せいち


-彼岸花を狐花ともいうのですね。あっという間に咲き、さっときえてゆくち ょっと狐につままれたような面白い花、そして面白い句だけれど・・・ /つね子 -なるほどね。 /日常 *歯切れのよい音の響きで可愛いらしさを感じます。 /紫園 *騙すつもりはないがよく見せようとの思いと曼珠沙華の怪しげな花姿の対比 が面白いです /優 *これは面白い。取り繕っていった可愛らしい嘘だったのでしょう。 /龍夜 *季語は「狐花」。どんな嘘だったのか気に成るところです。 /のそう

059: 出張路秋雨前線おいかけて 馨



060: 秋来ると天気予報の雨前線 都



061: 秋雨や傘は駅からてんでんこ 熊谷邦雄


*色とりどりの傘が雑踏の中に蠢くさまが良いですね。 /文雄 *駅を出て散ってゆく人の様子がてんでんことピタリ表現されています。傘が あるとそれが増幅されて、ほんと、その通りです。 /葦

062: 西瓜の皮五粍残して喰いにけり 桃流


*昔は、西瓜は、表皮のついたまま、1個を8等分ぐらいにしてかぶりついて 食べるのが、普通であったように思いますが、母からは、かぶりつくのではな く、16等分ぐらいにしてまず、赤い中身部分を取り出して西瓜として上品に 食し、次に、表皮の硬い部分を残して、まだ残っている赤い部分と表皮との間 の白い部分を合わせ切り取って、少し塩を振りかけて漬物にしおやつ代わりす ることを教わりました。先日、兄とそんな思い出話をしながら、西瓜をいただ きました。 /文男 *アハハハ・・・。子供の頃、よく母親に叱られたものです。子供の私は、も っと食べたい気持ちをアピールしたつもりだっのですがね。今は孫たちが、同 じことをしてくれます。 /春甫

063: 日本の秋空なるにミサイルは 優


-アメリカに協調して、経済制裁を行うことも必要かもしれませんがアメリカ と北朝鮮を説得して話し合いの場につかせる努力をすることが、唯一の被爆国 としての日本の、原爆で死亡し、被災した方々と世界の人々に対する責任なの では? /文男 *ミサイル騒ぎはいつまで続くのでしょうね。 /春生

064: 真似をして手振り足踏む盆踊り 熊谷邦雄


*景が見えますね。 /たかほ *揃いの浴衣を着たベテランのご婦人が踊っている輪の中にはなかなか入って 行けない。しかし何とか手振り足踏みをして踊りの輪の中に入りたい、気持ち が良く表れていると感じます /枯露柿 *「手振り足踏む」を「誰かの足を踏んでしまう」という絵にして読むとより 楽しくなった。 /日常 -懐かしいですねえ。伝統を継ぐとはこういうことでしょうね。今年の盆踊り で、櫓での歌がギターの伴奏で今風の歌に変わったら、踊っていた若い衆が、 ホールでの観劇と同じように手を振り体を揺らし一緒に歌い始めました。私は 唖然として・・・。 /春甫 -季語は「盆踊り」。お子さんか、初心者。祭りが華やぎました。 /のそう

065: 暴風雨去りて鈴虫声高し 枯露柿


-雨の後の涼しい鳴き声はほんとうにしみじみです。 /智子 *存分にこの世を謳歌します。 /茉胡

066: うそ寒や鴉寄り来て朝を鳴く 春甫



067: 稲妻が胸のくぼみを照らしおり 馨


-一瞬の出来事を衝撃的な情景として、うまい表現だと思います。 /文雄 -「谷間」ではなく「くぼみ」なのが気に入った。私は「微乳好き」なのかも 知れない。 /日常 *官能的でミステリアスな女性を想像させますね /紫園

068: 群れ飛びて寂しきものよ赤蜻蛉 茉胡


*私は、高校野球の甲子園のテレビ画面で、赤蜻蛉が飛び交うのを見て「ああ、 秋が来た」と。ある意味、あの光景が楽しみでもあります。 /春甫 -たくさん飛んでても本当に秋の寂しさを感じます。 /智子 *赤とんぼの句はたくさんありますが、群れて飛び、その群れた数の多さに対 する寂しさは変わらないものですね。 /都

069: あきらめた眼で座す妻を覗く百合 日常



070: 肩馬に絆の重み大文字 文男


*絆の重みが肩馬と大文字(焼き行事)の双方に掛って、並みならぬ重みが感 じられました。 /葦

071: 稲稔り棚田の部落一安堵 正義


*今年の夏の連日の雨には悩まされました /百桃 -「稲稔り棚田部落の安堵かな」 /六合 *なんとか平年並みの稲作とか。でも日照時間が不足していて気が気ではない ですね。山の田んぼは苦労が多くて大変ですね。 /紅香

072: 熱帯夜貴方の背中に爪をたて 紫園


-あらぬ妄想を掻き立てるすごい句 /六合 -向こう傷父の背中の爪の跡 /日常 *季語は「熱帯夜」。何か情熱的な事があったのかも知れません。想像力を掻 き立てられました。 /のそう

073: 来ては行きまた来ては行き赤とんぼ せいち


*野山に赤とんぼが飛びかう季節になりました、赤とんぼの生態を良くとらえ ていると思います /枯露柿 *トンボの群れが飛び交う、風のない穏やかな風景が思い浮かびます。 /文雄 -繰り返しの描写が小気味いい。 /日常 *赤とんぼの生態をよく見られています /桃流 -68番の句と同じ思いで、読ませてもらってます。 /春甫 -じっと見ているとそのとおりですね。。 /智子 *とんぼの飛びかたを見ていると何処に行こうとしているのかしら /百桃

074: 晩涼のマツモトキヨシのネオンかな たかほ



075: 闇米の名残のリュツク敗戦忌 禄壽


*押入れの奥を整理していたら昔闇米の買い出しをしたとき使った古いリュッ クが出てきた、それを見て苦しかった終戦後の生活に思いを馳せる、今の若者 には理解できない感情でしょうね。 /枯露柿 -「闇米」とは、・・・・嗚呼、あれから70年。 /日常 *そうした時代を忘れないように残しておられたのでしょうね。 /文男 -22番の句と同じ「敗戦忌」を感じてます。今もそのリュックが残っていると は・・・。感慨が深いですね。 /春甫 *敗戦忌には、いろんな思いが込められていますね。何時までも平和の世であ ってほしいですね。 /春生 *戦後の食糧難のころ、リュックに背負って闇米を運びました。汽車の中では ときどき闇米の取締があったりして・・・ /龍夜 -まだあったのか・・・と驚かれた事と「敗戦忌」の季語を選ばれた事にその 思いが伝わります。 /都

076: 道端の死したる蝉へ蝉しぐれ 六合


*セミの命は短く、夏の間に生と死を繰り返します。世の習いですね。 /文雄 *蝉しぐれのまた別の意味を教えられた思いです。 /葦 *時間の経過を「蝉の亡骸」で表現、お見事です。ベランダに仰向けで転がっ ている蝉に手を伸ばすと、急に飛び立たれて・・・驚きます。 /春甫 *激しい蝉の鳴き声と共に夏の暑さが伝わって来ます。個人的には、戦争を想 像させ、死者への哀悼の念が感じられました。 /紫園

077: 標的となりし空缶櫟の実 由人


-「カーン」と音がしたような・・・面白い。秋の一齣です。 /都

078: 鉦叩いくさと平和紙一重 智子


-どうぞ平和が永久に続く世でありますように。ちょっと間違えば戦争になる 世の中かもしれません。一人一人が自覚して、戦争にひっぱられることがない ように。この句は警告と受け止めましょう。鉦叩きを上手に使われたと思いま す /つね子 -まったく同感ですね。いつの時代もそうなのでしょうが、特に現在の日本は。 /文男 -まさに今の世界情勢。何も感じずに「鉦叩」に耳を傾けていたいですね。 /春甫 *今朝も北朝鮮の弾道ミサイルが発射されました。大きな建物または地下に逃 げろと言われても逃げる場所ありません /百桃

079: 水澄むや上野の森の書道展 つね子


*すつきりした句。さわやかな心情の表現 /禄壽

080: 父と娘のウエットスーツ月に干す りゅう太


*父と子はサーフィンが趣味なのかな。良い句です。月に干すもいい。 /由人 -海水浴から帰ってきて、さっそく干したのでしょうね。「月に干す」が家族 の有り様を気持ちよく読ませてくれます。 /春甫

081: 施餓鬼会や読経争う親子僧 文雄


-思うに、複数で読経する場合、主従をつけねばリズム感を欠くし、長くなる と終始主を続ける僧は疲れるので、交互に主従を務めることになっているので しょう。それが競い合うように聞こえて、経の平板化を避けることができるの でしょう。 /文男

082: おことばは不戦の願ひ敗戦日 文男


*「おことば」の一言で誰が言っているのかが分かる。シンプルだがどっしり と響いてきます。 /せいち *陛下のお言葉は直国民全体の切なる願いであります /桃流 *天皇のお言葉でしょうか、大変ありがたいお言葉です。政治家は何考えてい るのでしょうかねえ。 /春生 *この通りですね。敗戦日に願われた事と思いました。 /都

083: ごつた煮にどぶろく浴びし敗戦日 禄壽


-遠い昔の思い出、混乱の時代でしたね。 /文雄 -終戦の日の証言句ですね。 /日常 -軍国少年のやけ酒に似た気持ちの現れなのでしょうか、それともやっと平和 な日本がくるという解放の喜びなのでしょうか。複雑にこれらが絡み合ってい るのでしょうか。 /文男 -季語は「敗戦日」。酔いしれてしまう終戦記念日。 /のそう

084: 待つ彼も馴れたか秋の試着室 日常


-待たせている、彼女の気持ちが良く出ている思う「待つ彼も馴れしか秋の試 着かな」で下五は。沈黙の「かな」を使うことで、待っている彼の気持を察し ている事が出ると思うものですが一物の流れから、下五は、沈黙の「かな」で 終わりたいと思います /六合 *これ、待たせている彼女の句ではありませんよね。彼を見ている店員さん、 ひょっとして、かつて待たされた経験者? /葦 *スマホで時間を潰す彼を尻目に、色違いの服をどちらにするか悩む女性の姿 が想像出来ます。 /紫園
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