右脳俳句パソコン句会 9月例会 





      赤とんぼ

  



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001: 夏祭り初めて握った大きな手 紫園


-ご主人との初めての出会いだったのでしょうか、ほのぼのとした様子が分り ます。 /文雄 *ロマンチツクな雰囲気の句 /禄壽 *作者が始めて大人になった夏祭りの日の追憶でしょう初めての大人との握手 /桃流 -平和な時代であればこそ。 /文男 *大きな手に女性の初々しさが感じられます。 /紅香 *これは、成長した孫の掌の大きさに、驚きと喜びを感じたお爺ちゃんかな? 私も同じ経験がありますが、嬉しいもんですねえ。 /春甫 *子供の頃の思い出には意外なものがありますね。たぶんそれは知らない大人 に連れられて山車の後ろを歩いた記憶でしょう /優

002: すれ違ふ迷彩服や秋まつり 由人


-今の時世では,一般人でも、そんな事も有りうるでしょう /六合 -さりげなく紛争(北朝鮮危機)が漂うことの薄い巷の空気と例年の秋祭りに 迷彩服がすれ違う程度の「危惧」の象徴としてうまく機能している。 /日常 *豊作と安泰を祝う秋祭りと迷彩服の併存、いまの日本を暗示しているのかも。 /文男 *季語は「秋まつり」。迷彩服にはっとした。 /のそう

003: 秋立つや母の形見のワンピース 茉胡


*母の形見を身に着けると、母を感じますね。秋立つの季語が、憂いを感じさ せあっています。 /紅香 -母の形見の洋服を、いま着れるとは、幸せ感が別格でしょうね。一世代昔の 有り様のような・・・。 /春甫 *秋の着替えを出したら出てきた形見のワンピース。懐かしいですね /優 *秋になったので、少しずつ遺品整理をなさったのですね。ワンピースをご覧 になって、思い出に耽った事でしょう。どんな柄だったのか想像していました。 /都

004: 短か世の定めとおもう夜の秋 日常


*早世した人を思い、揺れ動く心の中が覗えます。 /文雄 *秋はしみじみと物思ふ季節 /百桃

005: 気持ちほど身には届かず運動会 熊谷邦雄



006: 手を打てば鳴き竜放つ秋の声 舞九


*小学校の修学旅行で、日光の鳴き竜の前で盛んに手を叩いた記憶がなつかし いでパソコンで調べたら、日光のほかにも沢山あることが分かりました /つね子 *パンと打った手の響と秋の澄んだ空気。気持ちいい句です /優

007: 秋夕焼今日もゴジラの立ち上がる 春甫


-なかなか面白い見立てです。それだけに、「今日も」に代わる三音が欲しい です。 /せいち

008: 冷まじやピアス鼻にもお臍にも 茉胡


*そんな若い人をよく見ます。ファッションとは言え異常ですね。 /由人 -わたしもちょっと衝撃です。。痛そう! /智子 *冷まじ、というより痛ましく感じます。唇になにか金属を刺している人もい ますね。 /龍夜 *歳時記で「冷まじ」をみると「秋の冷気のやや強いもの」「晩秋に秋冷がつ のる感覚」などの解説が出てきますが、古来「冷まじ」は「場違いなものに覚 える違和感、しらけた感じ」を表す言葉のようです。鼻や臍のピアスに注がれ る作者の視線はまさに、枕草紙で「すさまじきもの」を列挙した清少納言その ものです。 /舞九

009: お喋りも寡黙も個性帰省の子 文男


*帰省しても無口で喋らない子、後を付いて歩いて詳しく報告する児どちらも 愛しい自分の子を想う親の様子を感じます /枯露柿 *兄弟でも性質は違うものです。それは、歳を取っても変わらないものです。 /せいち *個性は色々です、賑やかな夏のある日の様子が見えます。 /文雄 -親の視座から「個性」という言葉が用いられると冷静すぎる印象ももたれる かも知れない。が、現実はもっと冷酷な観察が互いに行われているのが親族関 係というものですね。 /日常 *お喋りな子の様子は想像しやすいが、寡黙な子ははて?そう単純には決めら れないか。嬉しさの中にも気のもめること。 /葦 *久しぶりに帰省した若者見違えるように個性がはっきりしてきた実感 /桃流 -お子さん2人の様子でしょうか・・・。それぞれの良さを認めている視線が やさしいです。 /紅香 -これも御孫さんのことかな?こちらが年寄ると、みな同じように読んでしま います。他の方の読みが楽しみです。 /春甫 *兄弟でこんなに違う。。と思うほど我が家も上が寡黙。下がおしゃべりです。 /智子 *兄弟でもかくも違いが。 /茉胡 *子どもの成長をしっかり受け止める親の心の広さが出ています。 /春生

010: あせ忘れプリーツが舞う研修会 紅香


-「プリーツ」:洋服・スカートなどの折りひだ。 /日常

011: 林檎むく留守番電話聞きながら 百桃


*かなりものぐさの作者ですね。でも、このくらいはいいのかな。 /由人 *日常の何気ない仕草がよく現されていると思います。 /文雄 *さても、林檎をむきながら聞ける話の内容をどうしても想像したくなる。 /日常

012: 宵闇のシーツの波間月下美人 紫園


-当然、素材はシルクなんだろう。 /日常 *月下美人の花にその夜の情事が、美しくもはかない感じがでていて、心に残 ります。 /紅香 -「月下美人」がシーツの波間とは・・・。我が家では、月下美人が咲きそう になると室内に持ち込みます。あの香が魅力ですからねえ。目下一鉢に8個の蕾 が・・・。なんだか季節が違うようにも。 /春甫

013: 秋めくや八十歳の習ひ事 春生


*涼しくなって何か始めるのに良い機会ですが、まだまだ80歳はがんばれると いう気持ちになります。 /智子 *長い余生が待っています。 /茉胡 -習い事はいくつからでも始められます。この気持ちですね。 /都

014: 天空を想へば青き罌粟の花 龍夜



015: 新涼の風と散華と僧の衣 智子


*散華と言う言葉を知りませんでした。調べてみて供養など読経しながら歩む 僧列の景色が目に浮かんでくるようです /枯露柿

016: 愉しみはこれからですよ敬老日 由人


*そうですよね。たくさん楽しみましょう。 /春生 *お互いに敬老会を楽しんでいる様子。 /百桃 *季語は「敬老日」。「これから」に思いがあると思いました。 /のそう -老人に対する労りの言葉ですね。 /都

017: 敬老の招きを受けて鏡見る 枯露柿


*幾つのなってもおしゃれに気を遣う、女心でしょうか? /文雄 *いくつになろうと鏡を放さないでください /禄壽 -そんなに老けて見えるのかしら?招きは、何歳以上が対象なのかしら?あり がたい思いと迷惑な気持ちが交錯? /文男

018: カナカナや兄追いかける三輪車 葦


*なつかしいかわいい風景です /つね子 *今時の三輪車はキコキコ音はしないのだろう。が、カナカナの語感から連想 してしまう。音は、キコキコという音だ。 /日常 *三輪車に乗った4,5歳の弟であろう筆者にもかわゆい弟が居ました /桃流 *何でも真似をしたがります。 /茉胡 *遊んでいる子供たちを見て、自らの幼い日を郷愁のなかで思い出しているの です。 /龍夜 *幼い弟の面倒を見ている優しいお兄ちゃんですね。「カナカナや」がその雰 囲気、季節感を見事に出しています。 /舞九

019: 切り株に八月尽の雨が降る 都



020: 母を恋う白寿の祖母の秋彼岸 文雄


*ご長寿なんですね、その年になっても彼岸には自分の母を思い出す皆さん同 じでは無いでしょうか /枯露柿 *あたたかな気持ちになります。いくつになってもおかあさんは恋しいのでし ょう。 /智子 *お母様に対する愛情を感じました。 /紫園 -いくつになっても思い出す母の面影ですね /優 *母を恋う気持ちは何歳になっても変わらないもののようです。 /舞九 *いくつになっても自分の母を恋う気持ちは失いません。祖母のご心配をして おられる作者の母上様を恋う気持ちも伝わります。そんな切ない思い、気持ち を感じたのも「秋」だからでしょう。 /都

021: 雨上がり虫の王国立ち上がる せいち


*「立ち上がる」がやや曖昧ですが、トリビア的擬人句として採りました。 /たかほ -雨が上がりさあ、気持ちがいい虫の合唱です /つね子

022: 白米を啄む烏敗戦忌 禄壽


*カラスが米を食べるかどうか、白米より雑穀くらいにしたほうがよいかもし れません。 /たかほ -飽食の時代。格差感は時空を越える。今現在の地球。あなたの隣との格差も、 意識と想像力がなければ認識できない。認識とは認識された認識に過ぎない。 /日常 *「敗戦忌」が色々思いを巡らせてくれます。烏が白米を啄むとは時間の経過 ですねえ。子供の頃一升瓶に詰めた玄米(?)を竹で搗いていた記憶がありま す。ご飯といえば麦御飯でしたからねえ。 /春甫 *日本は豊かになりました。 /茉胡 *「敗戦忌」の句がほかにもありましたが、この句が一番具体的な映像を受か べることができました。「敗戦」といわないで「終戦」という言い方もよく使 われます。戦死者、あるいは自らに敗戦はあまりに痛いのでソフトにした言い 方でしょうが、やはり現実を正面から見つめることから出直したいと思います。 厳密に言うと「忌」ではなく「日」であるとも思います。 /龍夜 -落ちている白米を啄んでいるカラスを見ても、8月15日に思う事はみんな同じ だと思いました。 /都

023: 雑草の息あらあらと庭残暑 六合


-「息あらあらと」に惹かれました。 /日常 -あらあらが不思議なリズムになって、雑草をひきたてています。 /紅香 *中七が効いてます。 /智子

024: 魔術師の炎の如く曼珠沙華 つね子


*曼殊沙華に対する、喩が秀逸です。 /せいち *文字通りの美しさですね /桃流 *魔術師ととらえたところが、よい。炎もめらめら燃えている。 /紅香 *燃えるような群れ咲く彼岸花が見えます。 /智子 *彼岸花を火炎に見立てるのはこれまでにもあったと思います。ただ、魔術師、 ということでメルヘンというか、ロマンというか、詩情が出てきたように感じ ます。 /龍夜 *季語は「曼殊沙華」。魔導士とかおどろおどろしいのですが、何かそう思え た根拠を詠んで居る様でいいと思いました。 /のそう *曼珠沙華は本当に突然目に入ります。その驚きを「魔術師」にかけて面白い と思いました。また季節は巡っていますね。 /都

025: 木漏れびや廃屋左右夏のまち 紅香


*昔盛っていた、避暑地を想像させるノスタルジックな句だと思います。 /紫園



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