右脳俳句パソコン句会 8月例会(2)





     





026: 誰祀る小さき祠木下闇 枯露柿


*散歩の途中などで見た小さい祠しかし祭主はそれぞれ真剣に考えてのことで しょう /桃流

027: 一ところ膨らんでゐる踊りの輪 せいち


*友達が飛び込みで入ってきたりしてでこぼこしてしまいます。 /百桃 *東京オリンピック音頭が流行りそうにない世情ですな。「きれい事」が倫理、 衛生面で強化され、禁煙にポルノ、出玉規制。息が詰まります。 /日常 *ありましたね、昔の地域の盆踊り大会ではよく、こんな光景が。 /文男 -盆踊りの櫓を中心にひとところだけ膨らんで?ドローンで見た光景ですか? /枯露柿 -何でだろう?色々想像できますが、他の方の鑑賞が楽しみです。 /春甫 *盆踊りの輪の様子が活き活きと描かれています。上五の「一ところ」に場面 が見えてきます。うまい措辞だと思います。 /都

028: 金婚を寿ぐ夏の一夜かな 正義


-おめでとう御座います。きっと素敵な夏の夜の一夜でしたでしょう。 /智子 -金婚式。おめでとうございます。ご年齢を重ねたご夫婦を祝うご家族の気持 ちも共に伝わります。 /都

029: 魚屋のでっかい声と風鈴と つね子


*表記は口語ですが、内容はむしろ俳諧の伝統を踏まえたものと思います。威 勢のいい魚屋の掛け声と風流な風鈴の音のアンビバレントを面白がっています。 接続助詞「と」のリフレーンで対句のリズムを作っています。 /龍夜 *音の競演・・昔は魚屋の呼び声は本当に元気だった。。 /智子 -下町、路地裏、赤とんぼ,思い出してね時々は・・・。 /日常 *スーパーで買うので、大きな声は聞けないですが、まだ近くにはそんな魚屋 さんがあると、声を交わしたくなりますね。 /紅香 *威勢の良さが売りの「魚屋」ですね。風鈴の涼やかな音色と反するようです が、この相反するものの対比が面白いと思います。 /都

030: 決心がついた葉先の天道虫 日常


*些末的(トリビア)擬人法ですが、新たな句境として採りました。 /たかほ *飛び上がろうとする寸前の様子が実感できます。 /文雄 *葉の先に来て、一瞬オヤッ!となった天道虫。しかし直ぐに葉の裏へ回り込 むんでしょう。 /せいち -葉先までゆっくり移動してきて、さて、引き返すべきか、飛ぶべきかと思案 してたぶん、飛んだのでしょうね。 /文男 *作者の決意を詠む。さてどこへ飛んでいくのか。 /禄壽 *飛び立つ前の天道虫。「決心」が良いですね。 /春甫 *じっと不動点だったけど、未来へパッと飛び立てたのね? /葦 *「さぁ、飛び出すんだ」と言い切って飛んでいったのでしょう。この決心は 誰にでもあることと天道虫に託して詠まれた事と思いますが、童話の世界のお はなしの様でもあり、きれいな可愛らしい景色です。 /都

031: 緑陰に憩ふ初老や笑顔なる 正義


*「ゆるりと」そして、だんだん、激しくなっていくんですね。 /春生

032: サイダー君バイク2時間指の先 紅香


-季語は「サイダー」。清涼飲料水は夏の季語。 /のそう -法事の席で、その途中に5歳の孫が「お足がぁ、・・サイダーになっちゃっ たぁ。」と嘆き、満座の緊張が和んだ記憶がよみがえった。子供故に寛容にな れる言葉使いは確かに在る。が、大人が用いる場合はよほどの注意が必要だ。 /日常

033: 不揃いの法被の子等の神輿かな 熊谷邦雄


-今時は結構不ぞろいですね。。地の人ばかりではなくなりました。 /智子 -最近は男の子の青、女の子の赤などの違いを見る位であまり不揃いと言う事 はないようですが私の子供の頃はみんな貧しく、祭りも法被のない子が沢山い ました、その頃を思い出します。 /枯露柿 -いかにも町内会のこじんまりした子供神輿ですね。今は、なんでも揃いの衣 装が流行っていて、ちょっと抵抗も感じていたところだったので、「不揃いの 法被」が気に入り、地域の雰囲気がよく出ていると思いました。 /都

034: クロネコ便の帰りて残す夕焼けかな たかほ


-宅急便を受け取りに門に出て、夕焼けを見た。ただそれだけのことですが、 宅急便の配達で気づかされる自然の美しさがいいですね。 /文男 -宅急便をおくってふと夕焼けの美しさに、、、上手な良い句だとおもいます /つね子

035: 夜流しを追うて八十坂風の盆 舞九


*「八十坂」は固有名詞というよりはおそらくご自身の齢をいっているのでし ょう。「せつない」などといってしまっては身も蓋もないかもしれませんが、 そんな独特の胡弓の音が聞こえてきます。「追ひて」とせずにう音便を採用し たことも尾を引くような心情にかなっていると思いました。あえて残念な点を ひとついうと風の盆は九月に入ってからだと思うので、ちょっと早すぎたとい う点です。 /龍夜

036: 掛け声の合うてゆるりと鉾うごく 文男


*リズムと句形が良いですね。下五に自然に焦点が行きますね。 /たかほ *担い手の合わさる一瞬の動きが見えます。 /智子 *祭りの大きな山車も岸和田のだんじりのような高速のものもありますが多く は慎重に声を掛け合って曲がります、状況をうまくとらえていると思います /枯露柿 *京都の祇園祭でしょうか。巨大な山鉾は曳き手の息が合ってはじめて動くも のです。その一瞬をよく捉えた句だと思います。 /舞九 *「鉾」というのですから、京都の祇園祭でしょうか。ゆったりとした動きと 共に、大勢の観衆が一瞬静まり、鉾が動き出す様子が伝わります。 /都

037: 残業の店員勧めるお中元 桃流


-売れ残ったら、梱包包装解体の上、セール用の商品に格下げです。売り切り たい。 /日常 *お中元貰いたいわけじゃないけど。店員さんの複雑な心情を慮った。 /葦

038: 初蝉の声やはらかく届きけり 由人


-まだまだ。。でも蝉の声がないと夏という感じしないです。特に優しく聞こ えるのは、共感します。感覚的な句ですね。 /智子 -大方の初蝉の声は、慣れぬので耳障りに響く印象がある。「やはらかく届く 」希さが印象的。 /日常 -生まれたての蝉を言いたいのでしょうか?読む時期が一月遅いのでは? /枯露柿 -やっとセミの鳴き声を聞いたこの夏、鳴き声は聞けないかと思った夏でした。 /紅香 *芭蕉が「岩にしみ入る」と表現した蝉の声は集中しないとそれとわからない ことがあります。気が付くと蝉の声に包まれていた状態を「やはらかく」と表 現したものと思います。 /舞九

039: 夏休み推理小説プレゼント 百桃


*「膨らんでゐる」という表現がいいですね。 /春生

040: 田植唄過疎地を出でず老いにけり 茉胡


*全国いたるところに過疎地が生まれています。若者は都会に出てしまう。老 人が地域を守るしかない。 /由人 *ふと自分を振り返ると長い時が過ぎました。 /文雄 -ついに過疎地を出ずに老いてしまった、反省でしょうか、それも良い人生だ ったと思ったのでしょうか? /枯露柿 *頑張ったというのも複雑。自信も含めて感慨こもごもでしょうね。 /葦 -こんな決意のもとに村を出ずにいる。過疎地とありますが、穏かな親しみ深 い土地なのですね。 /都

041: 父の年いくつ越えしか苧殻焚く つね子


*高齢化時代になり多くの人がそう思う世の中になりました /優 *しみじみと父上を思い出すのがお盆ですね。 /文雄 *しみじみとした句。。わたしもいつも思いながら焚きます。 /智子 *健康寿命を全うしたいものです。 /茉胡 *今年も盂蘭盆がやってきました。迎え火を焚いて父より長生きになったこと を報告しましょう /枯露柿 *間に戦争を挟むと、父は幾つで逝ったのか・・・。悲しみはしっかり残りま すね。 /春甫 -男性だと「父の年」で、女性だと「母の年」になるのかと思いつつ、一読し ました。若くして亡くなられたお父様でしょうか。 /都

042: 洗濯機洗濯をする夏休み 百桃


-梅雨明けは特に・・黴の黒いのが浮いてきましたか? /智子 -出来れば、夏前にすませたいですね。カビ対策は充分に念入りに行いたい。 /日常

043: 活造り事問ひたげな真烏賊の目 春甫


-問うよりも、口にするなら恨み言でしょう。 /日常 *中国の雲南省のレストランで生きた猿の脳みそを食べさせる店があるそうで す、聞いた話ですがその店の店頭には生きたサルが檻に入れられていて、店に 客が来ると“コイツが俺を食うのか”と言う目で見られるので接待を受けて“ 御馳走を振舞う”と言われたその料理もついに食べる事が出来なかった由。猿 ではなく生簀の真烏賊でもそう思うのでしょうか? /枯露柿 *とてもリアルで活造りの真烏賊の目がそのまま紙に乗っています /つね子

044: 口あけて仰ぐ農民喜雨の中 優


*農民の喜びの姿大雨は困りますが /百桃 -きっとほっとした喜びを感じているのでしょう。 /智子 -今年の異常気象は雨が降ると言うと時間100ミリと言う途方もない雨、私 は千葉の市原に住んでいますがこの地域は殆ど雨が降らない。酷暑の毎日、農 民でなくても恵みの雨が欲しいと思います /枯露柿 -長い旱のあとの雨、昔の蒔絵にあるような情景が浮かびます /つね子 *本当に雨が少なかったこの夏。農民の笑顔など、躍動感が伝わる句です。 /紅香

045: 軒先へ雨駆け上がる夏まつり たかほ



046: 定年てふ一山越ゆる涼気かな 茉胡


*無事に終わったよとあの気持ちを味わうのはその人しか解らないものですね /優 *自然なリズムで句形がよいので採りました。 /たかほ *ほっとした様子がでもまだまだという前向きな気持ちが見て取れます。 /智子 *定年で一息ついた気持ちが理解できる。涼気が効いている。まだまだ先に山 があるのが、今の社会。 /禄壽 -一読して爽やかな印象を持ちました。下五「涼気かな」がいいですね。 /都

047: 銀シャリを夢に見し日や赤のまま 舞九


*配給の主食はさつまいも(味も素っ気もない燃料用の茨城1号)で米などは 夢の中でした /優 -「赤のまま」なら在った状況を体験されたのだろう、嗜好品としての現代の 「赤まんま」とダイエットに奔走する大衆の風潮と状況には想うところが多い ですね。 /日常

048: ジャズを弾く男の意地や真夏の夜 桃流


*「集団登校一列に」に発見がありますね。 /春生

049: あんみつや砂のうごきに目をとじて 紅香


*海岸の情景でしょうね。砂粒の動きというのがいいですね。この句を読んだ ら私も急に欲しくなって冷蔵庫にあったあんみつをとりに行きました。 /龍夜

050: 蓮の華天に咲かせし池の雲 文雄


*池に咲いた蓮の花作者は表現に苦心されたことでしょう努力賞 /桃流 *絵画、写真でお馴染みの構図。 /日常 *景色が見えてきます。良いですねえ。 /春甫 *池の面に映った白雲、その中に咲く蓮の花。きれいな光景ですね。 /舞九



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